だいぶ前に天ぷら食べ放題に参戦してから、ずいぶんご無沙汰していた和風ファミレスの夢庵。在庫切れだったすかいらーくの株主優待が届いたので、春のクーポンブックを併用して久々に向かってみた。
テラめし化する和風ファミレス
休日のディナータイム、夢庵は行列ができるくらいにぎわっていた。ガストやジョナサンなら休みの日でもここまで混むことはないが、子供からシニアまで客層の間口が広いというのが、夢庵人気の理由だろうか。同じすかいらーく系列の藍屋より若干安いのも一役買っているだろう。
玄関で履物を脱いで上がるという敷居の高さに比べて、メニューの構成はわりとカジュアルである。中には「ランチ海老天特盛そば」など、4玉800gまで増やしても999円の同一料金と、デカ盛りの名物料理があったりする。たまに開催される天ぷら食べ放題のイベント時も要チェックだ。
競合店の「味の民芸」でときどき開催されるうどん食べ放題に対抗しているのか、和食ファミレスも大食い企画で勝負する時代である。藍屋も定食の炊き込みご飯が数種類食べ放題だったりするのであなどれない。
枝前とほうれん草も追加
クーポンブックに含まれていたメニューの「夢郎うどん」というのが気になった。799円が749円と大した値引き率ではないが、天ぷらも乗っていないのにこの値段ということは、何かわけがあるに違いない。
予算は優待券2枚の1,000円だったので、ついでに枝豆とほうれん草のお浸しも頼んでおいた。こういう健康的なサイドメニューを頼めるのも、夢庵のいいところだ。ガストやバーミヤンの日替わりランチは揚げ物メインなので、毎日通っているとさすがに飽きてくる。
枝豆はすぐ出てくるので、ポリポリ食べながらうどんの到着を待つ。コンビニのおつまみみたいに軽く塩を振ったシンプルな枝豆だが、一人で全部食べるとそこそこお腹が膨れる。豆類でタンパク質を取りつつ、ほうれん草で野菜も補給。我ながらヘルシーな夕食をアレンジできたと思う。
つけめんTETSUを彷彿させるスープ
やってきた夢郎うどんは、もやし・キャベツ・ネギに豚肉というシンプルなトッピング。その下には結構なボリュームのうどんが控えている。安いもやしでかさを増やすという二郎系ラーメンの流儀にのっとり、なかなか食べごたえありそうなビジュアルをしている。「夢郎うどん」というネーミングは、二郎インスパイアを暗に意味しているのだろう。
特筆すべきはそのつけ汁で、とんこつと和風のダシをミックスしたコクのあるスープだった。これを食べながら思い出したのが、つけめんTETSUのラーメン。以前、職場の近くにオープンしたので足しげく通ったのだが、豚骨と魚介系スープの組み合わせがTETSUのつけ汁とそっくりに感じた。
破壊的ボリュームの夢郎うどん
夢庵はやはりこのスープに自信があるらしい。蕎麦湯のような割り汁を用意してくれて、最後の一滴まで絶品スープを飲み干せるようになっている。麺もスープも食べ尽くして満腹になったと思ったら、カロリーは驚きの1,000kcal越え。これだけ濃厚なスープなので、うまいとはいえ飲み干せば代償は大きい。麺や具材も普通のうどん屋で食べるより量が多かった気がする。
夢庵の名を冠した代表作ともいえる夢郎うどん。宴会の締めに食べるには大盛りすぎるが、優待ランチのローテーションでぜひ定番化したい逸品だと思った。定価799円とうどん単品にしては割高だが、それだけの価値はある。