最後の三光株主優待で新宿京王モール元祖壁の穴に通いまくった記録

飲食系優待の中でも還元率が高く、最低取得価格も安いので人気銘柄だった三光マーケティングフーズ。200株保有して効率よく1,000円の食事券をゲットしていたのだが、先月優待改悪のバッドニュースがあったようだ。

優待改悪で株価3割下落

たまたま昨年、証券会社の口座を統合するため売却して利益確定していた三光マーケ。吉野家と同じく、今年の株価急落を逃れられたのは幸運だった。新制度では割引券に代わり、保有株数と年数によって段階的に割引率が変化する。最高で500株を3年以上持つとダイヤモンドになり、ディナー利用が最高55%引きになる。

きびしい条件をクリアしてダイヤモンド会員になり、「ディナーがいつでも半額」と考えればすごい特典かもしれない。しかし自分のメイン利用はランチ時間帯で、その場合は全ランク共通でたったの100円引き。金の蔵に夜行くとお通し注文必須なので、ディナータイムは割高になってしまう。

投資家の印象もやはりネガティブだったのか、三光の株価は一気に30%くらい値下がりしている。もとが優待優良銘柄だっただけに、株主の失望も大きかったのだろう。

「お食事券が割引券に変更」というだけで、一気に魅力がダウンして安値圏でも買い戻したいと思えない。PBRはまだ1以上あるので、さらに半額くらいに値下がりしたら、将来の優待改良狙いで長期保有を図ってもいいかと思う。

壁の穴でスタンプを集める

というわけで、手元にあるのは貴重な三光マーケティングお食事券。いくつかの店舗で試してみたが、個人的にもっとも活用しているのが新宿京王モールにある元祖壁の穴だ。最後の1枚もやはり壁の穴で消化した。

西口店や、東口のパスタママより駅直結で便利。独自のポイントカードで大盛り無料、スタンプが貯まれば300円引き。夜でも土日祝日でも同じ値段で定番メニューを頼める。トッピングも追加すれば、ちょうど優待券額面の1,000円くらいにアレンジできる。

壁の穴では500円ごとのスタンプを2枚もらうため、1,000円ちょっと超えるくらいのメニューを頼むのがコツだ。単品でクリアできるのはペスカトーレやウニ明太子に限られているので、イカやキノコのトッピングを追加して調整するとよい。

リピート率の高いペスカトーレ

イレギュラーな時間に都心に出た際は、たいてい新宿の壁の穴でパスタを食べている。多いときは昼夜2回通うこともある。店内は狭いが、料理の味は値段相応にしっかりしている。名店ハシヤとまでは言わないが、同じ優待利用可能店で、ジョリーパスタや紀伊国屋下のJIN JINレベルはクリアしている。

ここ数年で、ポイントカード3枚に達するくらい通いまくった壁の穴。高価格帯のパスタはほぼ全メニュー試したが、最もリピート率が高いのはペスカトーレだった。少々ニンニクが効いたトマトベースのソースで、エビ・イカ・貝類の具が盛りだくさん。さらに税込1,004円と追加トッピング無しでちょうど千円に達するので、優待券を使い切るのに都合がよい。

企画メニューだが常に出ていて準定番のウニ明太子は1,200円。値段相応に豪華だが、ソースがややスープ風でコクが薄まってしまっている。それよりはペスカトーレの方が具材のバラエティーに富んでいて、食事を楽しめる気がした。

インパクト大の「3種チーズ」

オリジナルメニューの中で最もインパクトあるのが「3種チーズのカプチーノクリーム仕立て」。チーズがふんだんに練り込まれた粘度の高いクリームソースの上に、さらに濃厚なふわふわクリームが添えてある。生クリームと違って甘くないクリームなのだが、ソースと組み合わさるとまるでねっとりした白子を食べているかのような食感になる。

驚くべきは、さらにこの上に半熟卵が乗っており、かき混ぜるとカルボナーラ風になる。もはやドロドロすぎて不気味なメニューだが、こってりクリームのおかげで満腹感も半端ない。こんなに強烈なパスタは他店で味わえないので、壁の穴に寄ったらぜひ試してみてもらいたい。

外れがない「若者のアイドル」

同じく壁の穴代表作のひとつに「若者のアイドル」という変なメニューがある。実は歴史的に和風パスタの元祖と呼ばれる名作らしく、元祖の方の壁の穴で食べるのだから間違いないはずだ。元祖でない壁の穴でも定番として出ているのでまぎらわしいが、見た目は似たような感じなので特に気にしない。

基本的にオイルベースのあっさりしたパスタだが、複数のキノコ以外にピーマンやウィンナーもたくさん入っている。何となく家庭でつくれる、まかない風の地味な見た目で、味も素朴で期待を裏切らない。

カプチーノクリームの方は体調によるが、若者のアイドルはいつ食べても体に負担が少なく、具材も健康的だ。値段がもう少し安ければ、何度かリピートしたと思う。

各季節のおすすめパスタ

定番以外の「今週のおすすめMENU」から、思い出深いものをいくつか紹介しよう。まずは冬に出ていた「かぼちゃのクリームソース」。食材は北海道産えびすかぼちゃとのことで、ソースは結構黄色みがかっている。

ところが思い切り濃厚というわけではなく、それほどかぼちゃの味はしない。ほんの香りづけ程度という感じで、上品なメニューだった。3種チーズの破壊的インパクトに比べると、他のクリームソースパスタはすべてあっさりして見える。

4月に出ていた季節メニューで印象的だったのは「壁のナポリタン」。名前はすごいが、味はいたって普通だった。ほかのパスタよりやや麺が太かった気はするが、ウィンナー・ピーマン・玉ねぎ・ベーコンの具材はセオリー通り。

パンチョの影響かナポリタンを出すお店が増えてきたので、他店と比べて際立つ特徴があるというわけではない。むしろ「味が濃すぎない」とか、変わった点がなく安心して食べられる標準メニューだったいえる。

7月に食べたのは「夏野菜パスタ」。ネーミングに何のひねりもないのだが、どかっと乗っている厚切りベーコンが強烈な存在感を放っている。

カポナータという野菜のトマト煮スープで、ほかはきわめて淡泊な味覚だ。ベーコンのしょっぱさとあっさりスープの組み合わせがさわやかな夏の企画メニューだった。

ポイントカードが2枚たまった

最後の優待券でどれを頼もうか迷ったが、やはり定番のペスカトーレに落ち着いた。ちょうどポイントカードの2枚目をコンプリートしたところなので、次回は600円分値引きしてもらえる権利がある。

優待券は使い終わったが、ポイントカードでもう一度楽しめる壁の穴。次回は予算も低いので、今まで頼まなかった最安パスタか、あるいはピザの方も試してみたい。壁の穴新宿店は毎月一度は通うくらいお気に入りだったので、三光マーケティングにはなんとか以前の優待制度に戻してもらいたいものだ。