日高屋の株主優待は550円「ラ・餃・チャ」セットがちょうどよい

ハイデイ日高の株主優待券は500円。定食を食べるには少々足りないが、麺類やチャーハンを食べるにはワンコインで十分だ。

王将、幸楽苑を差し置き業績絶好調の日高屋

「ちょい飲み」戦略が当たって業績好調の日高屋。王将より酒類のメニューが少なく、日高屋で酒盛りするのはいまいち盛り上がらないと思っていたが、逆に一人飲みなら静かでいいのかもしれない。

王将は店舗ごとの独自メニューもあって、知り合いとグループで利用するにはおもしろい。しかし、システマチックでエンターテイメント性が皆無な日高屋の方が、一人客の日常利用ではまわりに気を使わなくてよいともいえる。

デフレ時代の象徴であった幸楽苑の290円中華そばが終わってしまった今、中華料理チェーン業界は、首都圏集中立地の効率経営で390円ラーメンを売りまくる日高屋の独壇場だ。

500円でコスパ抜群の「野菜たっぷりタンメン」

日高屋で500円といえば「野菜たっぷりタンメン」を選ぶ人が多いかもしれない。どっさり盛られた野菜は350g、今までこのタンメンで何日分の野菜をいただいたことかと思う。

野菜の量に着目すれば、リンガーハットの「長崎ちゃんぽん」で255g、「野菜たっぷりちゃんぽん」は480g摂れる。しかし税込価格は東京でそれぞれ626円、777円なので、日高屋500円タンメンのコスパは一目瞭然である。

定食もわりとリーズナブルだが、優待券の500円以内に収めようと思うと、「肉なしの」野菜炒めかニラレバ炒め単品しか選べない。ご飯は家で食べてもよいのだが、せっかくなのでメニューで目に入った550円の「ラ・餃・チャ」セットというものを選んでみた。

王将の下北沢店には、キムチ・メンマ・ザーサイのおつまみが並んだ「キメザ盛り」というサイドメニューがある。それに比べると何とも語呂が悪いが、半ラーメン・半チャーハン・餃子3個でいろいろ楽しめて、価格も抑えめの「ラ・餃・チャ」は隠れた人気メニューらしい。

値段のわりに満足度が高い「ラ・餃・チャ」

ラーメンとチャーハンが先に届いたので、麺が伸びないように食べ始めた。ラーメンはもとが390円なので、特別うまいということはないが、食べられないほどでもない。

都会のラーメンは1,000円近くする高級料理になってしまったので比較しようがないが、これが本来の庶民のラーメンと、子供の頃を思い出させるような素朴な味だ。あっさりしたスープで海苔の香りが引き立てられている。

チャーハンは小ぶりながらも、しっかり卵とチャーシューが混ぜ込んであって満足のいく出来だ。こんな少量のチャーハンを炒めるのは面倒だと思うが、ちゃんと作ってもらってありがたい。

遅れて届いた餃子は心持ち大き目で、3個でもおかずには十分なボリュームだ。最近食べた大阪王将の餃子にも引けを取らない。あちらは餃子6個で500円の定食だったが、ご飯大盛りだとやや飽きがきた。ラーメンもチャーハンも同時に味わえる日高屋の「ラ・餃・チャ」の方が、満足度は高いといえる。

モリモリサービス券に広告出稿できる

お会計は優待券利用の場合、 Suicaでの残額決済は不可で現金の追加が必要だった。そして毎回おなじみの微妙な「モリモリサービス券」をもらえる。株主優待券とも併用可能だ。

以前は富士急ハイランドの割引券がついていたと思うが、今はよみうりランドだ。大人ワンデーパスが500円引きになるので、行く予定の人は日高屋でゲットしておくとよいだろう。

サービス券で大盛り無料というのはありがたいが、味付け玉子はせめて半額でなく無料にしてほしい。それでも日高屋の玉子はうまいので、ついついサービス券50円で追加してしまう。定食のスープに煮玉子を漬けて、ぬるく温めて食べるのがお気に入りだ。

かつやも毎回100円引き券をもらえるし、すかいらーく系のファミレスは分厚いクーポン冊子をもらえる。株主優待が好きな人種には、この手のサービス券の効果は侮れない。心理学でいうプライミング効果は絶大だ。

サービス券右下の「タイアップ企業募集中」が気になる。広告掲載はバーター取引なのか出資が必要なのか、審査があるのか不明だが、日高屋のサービス券を使って宣伝するのは街頭でティッシュを配るより効果的と思う。