ダイヤモンドダイニングの株主優待は、渋谷~新宿エリアで使える店舗が多い。しかし同じ名前のチェーン店というよりは、やけに凝ったコンセプトのお店ばかり。同じグループなのか疑問に思うし、優待券が使えるかどうか不安に感じることもある。
たまたま都心に出る用事があったので、その中でも一番ふざけた名前の「ベルサイユの豚」(通称ベル豚)西新宿店でランチをいただいた。しゃぶしゃぶのどん亭とん太を見て、しっかりした豚肉を食べたくなったという理由もある。
アイランドタワーの地下広場にあるおしゃれなお店
「ベルサイユのばら」と「紅の豚」を合わせたような店名だが、こういうネタっぽいお店はすぐなくなりそうなので早めに行ってみようと思った。きっと店内も豚野郎ラーメンのえげつない感じに違いない。しかし、新宿駅から高層ビル街に歩いてアイランドタワーの地下広場に面した店舗は、予想と違っておしゃれな洋食屋という感じだった。
平日のランチタイム、広場は適当に弁当を買ってきてくつろぐサラリーマンもちらほらいるが、喫煙スペースにスモーカーが集まっていてかなり煙たい。今どきお店やビルの中ではタバコを吸えるところが少ないのだろう。
ランチメニューは税込み価格でおおむね1,000円以下。手元の優待券は1,000円単位なので、少々値は張るがおすすめらしい「48時間熟成★豚肩ロースのステーキ」(990円)を選んでみた。
ほかにも豚丼やトンカツなど豚料理が豊富だが、せっかく街に出てきたのでおしゃれなステーキやドリアを試すのがいいと思う。ちなみに「大盛りサービス」とはご飯のことだ。
「豚肩ロースのステーキ」は柔らかくておいしい
990円のランチではドリンク・サラダ・スープがセットでついてくる。しばらくガストやステーキのどんで、具のない飲み放題スープばかり飲んでいたので、しっかりキャベツが入っているまともなスープを見るのは久々だ。
豚肉のステーキは、いろいろなスパイスや香草でローストされたようだが、特にくせはなく淡泊な味わいだ。たっぷりレモンを絞って付属のソースをかけても、ファミレスのハンバーグのようにどぎつい味付けにならず、あっさりした上品な食感になっている。ステーキは長時間煮込まれただけあって、さすがに柔らかい。同じ豚肉でもガチガチの松屋トンテキとは別物のようだ。
以前チムニーの優待で食べたイベリコ豚ステーキに似ている気がした。ベルブタの方が厚みはあるが、全体の量は同じくらいかもしれない。やきとりさくらも価格のわりに善戦している。
新宿駅西口の飲み屋街から都庁側に向かうと、オフィスビルや京王プラザホテルの高級店しか食べるところがなくなる。その中では、ベル豚のランチはボリュームもあってリーズナブルな方かもしれない。まわりに株主優待を使えるお店も少なそうなので、優待券きっちり1,000円で食べられるお店として押さえておいてもよさそうだ。
ベルブタの名前から想像されるチープなイメージに反して、しっかりしたステーキを出してもらえたので満足だった。