杵屋の株主優待で、めったに行かない地味なうどんやそば屋を開拓している。信州そばのそじ坊に続いて、フードコートにある低価格帯の「おらが蕎麦」に行ってみた。
先月ステーキのどんで1kg横綱ハンバーグを食べて満足したのか、外食でもあまり肉を食べたいと思わなくなってしまった。連休中は好天に恵まれ気温も毎日30度近くあり、体がバテてきているのかもしれない。ステーキよりむしろ、あっさりしたざるそばが食べたい。
おらが蕎麦はフードコートで丸亀製麺に次ぐ人気
郊外のイオンモールは予想通り、いつも以上に家族連れで混みあっていた。そば屋など子供に人気がないだろうと高をくくっていたら、おらがそばには意外と人が並んでいた。隣のケンタッキーやパスタ屋、石焼きビビンバより人気があるのが不思議だ。
もう一方の丸亀製麺は、さらにトイレの通路の方まで行列ができていた。気温が高いと胃に優しいそばやうどんが人気なのかと思ったが、よく考えると2店とも最安メニューは500円以下で財布にもやさしい。
結局、天ぷらやおかずを頼んで予算オーバーしてしまう仕組みだが、モールの中で専門店のレストランでなくフードコードに来る客層は価格感応性が高いのだろう。丸亀製麺はさほど待たずに流れ作業で出してもらえるので、回転の速さも行列の長さに反映されているかもしれない。
めずらしいカレーそばを注文
500円の優待券を使うなら税込510円のざるそば1.5玉がベストかと思ったが、メニューの端に見慣れない「カレーそば」を見つけた。吉野家の優待でカレーうどんの千吉にはよく行っていたが、カレーそばというのはあまり食べたことがない。
カレーの汁に蕎麦を入れたカレー南蛮といえば昔からある料理だが、そば屋で見かけることが少ない。富士そばでもカレーライスはあるが、カレー蕎麦というメニューはない。
1玉で税込550円と、かけそば・ざるそばより少し高価だが、夏バテ解消のためカレーそばをオーダーしてみた。
そばとカレーのバランスがよい
スープは思ったよりどろっとしていて、スープカレーより普通のカレーライスに近い。具の肉も結構入っていて、CoCo壱番屋でビーフやチキンをトッピングするより安いといえる。
主張の強いカレー汁の中でも、そばは固めに茹でてあるのか、しっかり原型を保っていて歯ごたえもある。フードコート店とはいえ、そこは自家製麺をうたっている杵屋グループ。麺のクオリティはワンランク上のそじ坊と変わらないと思った。
粘性の高いスープには和風の出汁が入っているのか、そばの味覚を損なわない程度の薄味。完飲しても胃にもたれる感じはまったくなかった。麺とスープのバランスがよく、完成度が高いカレーそばだ。
メニュー表の末端にあってあまりおすすめな感じではなく、ほかに注文しているお客さんも見なかったが、イオンモールでこの価格にしては掘り出し物といえる。ウェブサイトの公式メニューには記載がないのでフードコート店限定かもしれないが、ぜひリピートしたい一品だ。