味の民芸、手延べうどん食べ放題で7枚完食(サガミ株主優待)

名古屋発祥のファミレスチェーン、サガミグループが主に首都圏で展開する「味の民芸」。前回チラシをもらった「うどん食べ放題」のイベントに参加してみた。

日ごろ株主優待でいろいろなサラダバーやビュッフェは楽しんでいるが、うどんの食べ放題というのは聞いたことがない。よくあるランチ定食の「ご飯お代わり自由」と同じで、うどんが無制限でもそれほどうれしくない。しかもすぐにお腹いっぱいになってしまいそうだ。

食べ放題オプションにごまだれ、薬味あり

チラシ持参で10%引き。定価では「季節の天ぷら付」だと税抜1,380円だが、今回はうどんに集中したいので普通の「天ぷら付」1,180円コースでお願いしてみた。

メニューを見ると、オプションでつけだれや薬味を追加できるようだ。とりあえずデフォルトのつゆではじめて飽きてきたら追加検討するとしよう。

味の民芸は外装も内装も重厚感漂う古民家風。年季の入った黒い柱が立ち並び、数ある和風ファミレスの中でも一番本物っぽい。見た目にこだわる名古屋人の粋を感じさせる。

バチがあるのは手延べうどんの証拠

食べ放題のうどんは最初から2段重ねで出てくる。つゆは巨大な器に入っていて、継ぎ足し用の分も用意されている。てんやの天丼に比べると天ぷらはかなり小ぶりだが、本日はうどんがメインなのでよしとしよう。

念のためお重を開けてみると、下段にもしっかりうどんがスタンバイしていた。しかも心なしか上段よりずっしりと多い。うどんの量には多少ばらつきがあるようだ。海苔も乗っていたりいなかったりする。

前回食べたちゃんぽんうどんでも、麺の一部が平たくなっていてきしめん風だと思ったのだが、今回もこれがたくさん見られた。気になって手延べうどんの製法を調べてみると、うどんを伸ばす時に棒に当たってできる「バチ」とか「ふし」と呼ばれる部分だそうだ。これがあると手延べうどんと判別できる。

包丁で切った普通のうどんのように角がないので、ちゅるちゅるとテンポよく飲み込める。舌触り滑らかな手延べうどんは早食い&食べ放題向きだといえる。

うどん4枚までは余裕のペース

とりあえず2枚食べてまだまだ行けそうだったので追加で2枚オーダー。店員さんに「こいつはいけそうだ」と認められたのか、うどん食べ放題チャレンジの紙をもらえた。

お代わりする度に店員さんがチェックしていく感じだが、上限は20まである。ほかの人はどのくらい食べるのか聞いてみたら「他店だが女性で20枚行った人がいる」とのことだった。うどん20玉は尋常でない。きっとプロの仕業だろう。

順調に4枚こなしたところで、腹の方はそろそろいい具合になってきた。この時点で、富士そばの富士山盛り(通常3倍)を食べたくらいの満足感はある。そばよりヘビーなうどんだから、すでに富士山は超えているか…。

醤油ベースのつけ汁は継ぎ足しながら使っているが、飽きてきたので天ぷらのつゆに麺をくぐらせたらわりとよかった。食事の合間に塩気のある天つゆを少し口に含むと、味覚をリフレッシュする効果があるようだ。

5枚目から「ごまだれ」を追加

まだ2枚は行けると思ってお願いしたが、つゆに変化をつけてみようと思って100円のごまだれを追加してみた。つけ汁代をケチって投入が遅れたが、実は民芸のごまだれは絶品だと知った。

香りのよい濃厚なごま油風味のスープで、うどんが突然こくのある担々麺に変化する。量もたっぷりあるので、民芸で食べ放題に挑戦するなら、ごまだれは最初からオーダーしておくとよい。

6枚目を食べたところでほぼお腹いっぱいになったが、過去に開催された民芸の食べ放題レビューを見ていると、5~6枚が平均のようだ。ここはがんばってもう1枚行っておくかと考え、7枚目をオーダー。ごまだれはまだ残っているので、もっと味わっておきたいという気持ちもある。

7枚目で満腹リタイア

7枚目の途中で意識がもうろうとしてきた。消化器がフル稼働で脳に血が回らなくなってきたのかもしれない。さすがに箸も止まって、目の前にずっしりと横渡る麺が忌々しく見えてきた。まさに「うどん脳」…香川のゆるキャラはグロイがこうやってうどんを見る度に思い出すから、よくできている。

このまま口に入れることはできるが、立ち上がって家まで帰れるかわからないくらい満腹だ。お茶を飲みながら数分かけてなんとか完食した。

チャレンジの紙にニックネームを書いて渡したが、特に何かもらえるというわけでもなかった。7枚程度ではたいしたことないレベルなのかもしれない。あらためて20枚という記録のすごさを実感した。

その後、問題なく自転車で帰宅したが、何もすることができず3時間くらい昼寝してしまった。ビュッフェで満腹になることはあるが、うどん単品で何杯いけるのかという目安がわかってよかったといえる。

サガミでは晦日そば食べ放題も

ざっと店内を見渡して、食べ放題に挑戦しているお客さんはほかにいなかった。和風ファミレスの例にもれずシニア中心の顧客層で「食べ放題」という企画はマッチしていないのだが、その無謀さが名古屋的だ。調べると、系列店のファミレス「サガミ」では、そば食べ放題のイベントを行っているようだ。

ネーミングは「晦日そば」だが、12月限定ということはなさそうだ。どうも晦日とは毎月の月末のことで、そのうち大晦日は12月31日を指すらしい。都内にサガミは町田や府中の4店舗しかないので厳しいが、そば食べ放題にもぜひ挑戦してみたいと思う。