年に一度の健康診断。朝から断食を強いられて、食いしん坊にはもっともつらいイベントのひとつだ。
午前中に検査を済ませた後、ランチはステーキガスト、ディナーは普通のガストをはしごしてみた。ファミレスをこよなく愛する”すかいらーく”優待ホルダーとしては、よくある日常の風景だ。
ラマダン明けのダブルガストデー。399円クーポンで久々にガストのグリルチキンを食べた感想をまとめてみたい。
バリウム検査の感想
今年の健康診断は胃カメラではなくバリウムを選んだ。そのため朝飯を抜いても、実はそれほど腹が減っていない。
検査の前に発泡剤の粉末を飲まされるので、胃は空虚な飽満感で満たされている。さらに350ml缶ジュースくらいのバリウム溶液を飲むため、腹には何かしらものが溜まっている状態だ。
バリウムはうっすら甘く味付けされて、それほどマズくないのがせめてもの救い。しかし「飲むヨーグルト」並みに粘度の高い液体を、一気に飲み干さなければならないのがきつい。
先に飲んだ発泡剤のゲップを我慢しながら造影剤を流し込む。空腹状態だった胃袋は、さぞかしびっくりすることだろう。さらに台の上で逆さになったり何度も体を回転させたりと、ひたすら消化に悪そうな運動を強いられる。
健康診断で胃の検査はラストになるので、その頃には腹が減って体はぐったり。
すでにいくつも検査をこなして疲れ果てたところに、最後のバリウム体操はこたえる。お年寄りになるとバリウム検査中に死ぬ人も出るのではないだろうか。
ランチはステーキガストで野菜中心
昼のステーキガストはいつもの599円「健康サラダバーランチ」。
アプリのクーポンを使えばプラス200円でハンバーグも追加できる。しかしバイキングで腹を膨らませる心づもりなら、余計なノルマはない方が効率的だ。
ランチタイムにひとりで来ているサラリーマンを観察すると、メインを頼まずにサラダバーだけで済ませているお仲間をけっこう見かける。調理に待たされずに済むので、忙しい人なら食事時間を短縮できて一石二鳥だ。
サラダバーでは満足できない
しかし今回はなぜかサラダバーの味が物足りなかった。お腹はいっぱいになったが精神的に満たされた感じがしない。バリウムを飲んだせいで、味覚が変になってしまったのだろうか。
以前に比べて、ステーキガストの味が劣化したわけではないと思う。ほかの株主優待で”サルヴァトーレ クオモ”という高級イタリアンブッフェに通いすぎたせいもある。
生野菜・惣菜・デザートと、どれをとってもクオモの品質はファミレスより上。それに比べるとステーキガストの冷製パスタなど、味気のない宇宙食のようなもの。ボソボソした紙粘土を食べている感覚だ。
野菜はケールだけ「国産」とうたわれているが、生だと固くて食べにくい。ケールは粉末にして青汁として飲んだ方がいい。
ケイジャンライスが消滅
そして残念なことに、ご飯もののレパートリーから「ケイジャンライス」がなくなってしまった。
いまや主食はカレーライスかパンしか選べない。フォッカッチャは前と変わらず3種類あるが、あらためて味わうとそこまでおいしくない気もする。
ステーキガストはビッグボーイと並んで、株主優待で行ける格安バイキングの代表格。日替わり定食の料金でがっつり食べられるメリットは大きいのだが、不本意ながら舌が肥えてしまったようだ。
庶民的なファミレスで満足できなくなるということは、幸せなのか不幸せなのかわからない。純粋に経済的な面ではデメリットしかない。
ぜいたくし過ぎた自分が悪いのだ。ステーキガストは悪くない。
ディナーはガストで肉尽くし
これではまずいと思い、夕食は続けて普通のガストの方に向かってみた。昼は野菜と穀物を中心に摂取したので、夜は肉料理をメインに頼んでみたい。
さいわい2019年12月25日までの期間は、おなじみの単品料理399円キャンペーンが行われている。今回のラインナップは「若鶏のグリル」と「チーズINハンバーグ」、そして「広島産カキフライ」の3種だ。
ハンバーグとチキンは日替わりランチでよく食べるので、選ぶならカキフライが妥当。しかし久々にガストで鶏肉料理を腹いっぱい食べてみたくなった。
399円では税込10%でも優待券の最低利用額500円に満たない。端数がもったいないので、199円のサイドディッシュから「ソーセージグリル」も追加してみた。ハンバーグだけ省いた独自のミックスグリルというスタイルだ。
シンプルなソーセージグリル
先に届いたソーセージは、そこそこ大きなものが3本。トッピングはケチャップ・マヨネーズ・からしの3種と豊富についてくる。
温めたソーセージ3本で199円もするのは高い気もするが、肉料理としては妥当なボリューム。見かけによらず食べごたえがある。
若鶏のグリルは巨大
そして今晩のメインはグリルチキン。
こちらは鉄板でなく普通の白い皿に乗せられて届く。一見しておどろくのが鶏肉のでかさだ。
見慣れた日替わりセットのおかずに比べると、ゆうに2倍は超えるサイズ感。先日、居酒屋のミライザカでいただいた、名物グローブ焼きに匹敵する巨大さといえる。
そういえば昔ためしたガストの「チキテキ」も、モヤシの上に特大サイズの鶏もも肉が載せられていた。どうやらガストの単品チキングリルは、同じ値段のハンバーグと比べてボリュームが半端なく大きいようだ。
腹いっぱいお肉を食べたいなら、ガストではハンバーグよりチキンを選ぼう。
同じくクーポン適用できたチーズINハンバーグでは、中にチーズが注入してある代わりに肉の量自体は減る。
栄養バランスが多少改善され、食材のバリエーションを楽しめるが、やはり肉量重視ならノーマルハンバーグ。そして食べごたえを重視するなら、ハンバーグより鶏肉料理の方が圧倒的にコスパは高い。
ガーリックソースはいまいち
チキングリルの難点を挙げるとしたら、一緒についてくるガーリックソースがあまりおいしくないことだ。日替わりランチのチキンは火曜「和風ソース」、金曜「てりやきソース」と2種類楽しめるが、単品のガーリックソースはどちらにも劣る。
なるべくソースをつけずにレモン汁だけ絞って食べるのがベター。塩気が足りなければ卓上の調味料で適当に補ったほうがいい。
残るは醤油ソース
ガストの若鶏グリルには、もうひとつ「大葉おろしの醤油ソース」という種類がある。
定価はほかの2品と同じ699円。写真はガーリックソースのバージョンと、ほとんど同じに見える。いずれクーポンが出たら、こちらもまた試してみたい。
ガスト系列店に昼夜連続で通ったおかげで、朝食分のカロリーは十分摂取できた。
ステーキガストのサラダバーはいまいちだったが、肉料理は普通のガストよりグレードが高いはずだ。今度行くときはサラダバー単品よりメインディッシュを選んで評価してみたい。