2016年に東証一部上場したコメダホールディングスの株主優待で、半期ごとに1,200円(2017年8月から1,000円に変更)分の電子マネーをもらえる。KOMECAというカードが届き、プリペイド式でコメダ珈琲と甘味喫茶おかげ庵というお店で使える。
コメカは1~3%還元
コメダ系列以外で使えるお店はなく、スタバのカードのようにアプリ化もされていない。コーヒーチケットを買うくらいのヘビーユーザーでなければ、わざわざカードを持つ意味はないだろう。
コメカ利用で1%、携帯メールが届く金シャチ会員なら3%還元になるが、Suicaやクレジットカードも使えてそちらのポイント還元はあるので、カードをつくるメリットは少ない。
モーニング込みでなければ高すぎる
モーニングの食パン半分とゆで卵ではとうてい足りないので、普通に朝食をとってから午前中のおやつ代わりに11時前に入店してみた。カフェオーレに手作りたまごペースト、パンにはバターでなくイチゴジャムを塗ってもらった。
カフェオーレは税込440円だが量は少なく、スタバのショートサイズにも満たない。100円プラスして「たっぷりカフェオーレ」の方を頼めばよかった。パンと卵が無料で付くならまだ許せるが、モーニング以外の時間帯にコメダ珈琲に行く気はしない。
厚切りの食パンは焼き立てでおいしいが、3口で食べ終わる。ゆで玉子は殻をむくのが面倒なので、たまごペーストの方でよかった。第3のオプション、おぐらあんをパンに塗ったことはまだない。
ランチタイムも空いている
平日午前中は2/3くらいの客席稼働率で、12時過ぎたランチタイムになってもほとんど来客が増えないのが不思議だった。コメダで昼食を取ろうと思ったら、割高なサンドイッチやカツサンドくらいなので、ガストやココスのファミレスに行った方がましだろう。一応コメダグラタンやビーフシチューといった本格料理も用意されているようだ。
店内は明るめだが木の小屋組みには重厚感がある。テーブルの天板もやたら分厚くてしっかりしている。同じ名古屋ファミレス、味の民芸のナチュラル白木版という感じである。
カセット形エアコンの側面にも木材が貼ってあるこだわりようである。天井板を外して広く見せているお店ではたいていエアコンがむき出しなので、中途半端ではあるが何とかしようという意気込みは感じられる。
名物のシロノワールに初挑戦
1,200円分のポイントがあるので、以前から気になっていたシロノワールを追加でオーダーしてみた。通常サイズで600円、ミニサイズで400円、初めて実物を見てわかったのだが、通常/ミニでなく、特大/並サイズとでも表記すべきだろう。サイズがでかい、とことん甘い、まさに名古屋めしである。
皿一杯に載せられたデニッシュパンは、山崎のコンビニパン「スイートブール」に匹敵する巨大さを誇る。それに普通のソフトクリームくらいのアイスが載って、サクランボが添えてある。さらにアイスの上からシロップをかけるという、わけのわからない退廃的な料理だ。パンは6等分されているので、右手のフォークで引っ張り上げて、左手のスプーンでアイスをすくって乗せると食べやすい。
「熱々冷々、コメダの奥義」というほどにはパンは熱くないが、パフェの中のコーンフレークのように舌を休めるには向いている。コメダの店内は冷房が強めなので、ソフトクリームだけ食べているとかなりお腹にこたえる。
バリアフリーな店内
トイレのドアが引き戸になっていて段差が少ないのに気づいたが、車いす用のスペースもしっかり用意されていた。先日訪れた高級懐石梅の花と同じく、高齢化社会に向けた配慮を感じる。
といっても客層は受験勉強や仕事をしている学生~サラリーマンから主婦まで様々で、他のファミレスよりグループ客が少なく落ち着いた印象を受けた。座席や店内のスペースにゆとりがあるのも、その理由かもしれない。
帰り際に店頭のメニューを見てみたら、やはりシロノワールの通常サイズは大きさが半端でない。どう考えて400円のミニサイズが普通だろう。隣に並べてあるカツサンドもありえない大きさに見えるが、820円もするとはこういうことか。
50周年キャンペーン中
キャンペーンでスタンプを5個集めると金彩色のカップ&ソーサーを抽選でもらえる。有田焼でものはよさそうだが、印刷してあるコメダおじさんが余計である。7個集めてミニシロノワールの方をもらいたい。
コメダ珈琲店が創業50周年とは知らなかったが、それもそのはず、東京の初出店は2007年だったようだ。その後10年くらいで急速に店舗が増えた印象があるが、高めの単価と過剰なサービスでやっていけるのだろうか。
ガストではコスト削減のためセルフレジも導入されたばかり。今後の明暗がどう分かれるか、気になるところである。