ダイナックの株主優待が使えるレストランは、和食では響や燦など、「高層階にあるお値段も高そうなお店」というイメージがある。
関東圏ではほとんどの店舗が23区内か横浜にあり、郊外居住だとなかなか利用しにくい。それでも多摩地域以西にある貴重な系列店の一つが、昭島モリタウンの「カフェ エ バール フォーレ」だ。
昭島駅直結のテラス付きイタリアン
同じくダイナック系のパパミラノと同じイタリアンだが、フォーレは昭島のここ1店しかない。メニューはランチタイムでパスタ・ピザとも軽く1,000円を超えるので、周辺の相場に比べればやや高級だ。それもそのはず、フォーレは昭島駅北口直結の一大ショッピングモール、モリタウンの玄関口に位置している。
外にはテラス席も出ていて優雅な雰囲気だが、残念ながら昭島駅前の広場は特に景観がよいわけではない。振り込め詐欺防止のパトロールカーや選挙カーがひっきりなしに行き交い、街路樹はすさまじい数のムクドリの根城になっている。混んでなければ室内のテーブルに案内してもらった方が、ずっとくつろげるだろう。
なぜかパスタよりハンバーグが安い
FORETにはピザやパスタのメニューが豊富にあるが、なぜか一回り安いハンバーグランチが用意されている。最安980円の2品から、今回は「チーズとトマトガーリックのいたライアンハンバーグ」を選んでみた。
セットには申し訳程度のサラダと、飲み放題ではないドリンクがついてくる。
ハンバーグはガストやサイゼリヤのそれよりは1.5倍くらい大きいが、ステーキのどんほどではない。チーズインではなく、ハンバーグの上にミートソース風のタレと一緒にかけられている。
味はまあまあだが、ブロンコビリーやカウボーイ家族の粗挽きハンバーグに慣れてしまったので、刺激が足りず少々物足りない。添えてあるトーストは、コメダ珈琲のモーニング程度のサイズで、2口で食べ終わってしまった。
目立つのに空いているのが売り
昭島のフォーレはすごくおすすめというわけではないが、目立つ立地がかえって敬遠されるのか、他の店舗より空いている印象を受けた。上階にあるサイゼリヤは、外部から見えず相当わかりにくい場所にあるのに、主婦や学生でいつも混んでいる。それに比べるとフォーレは、テニススクール帰りの奥様方や、ビジネスマンの打合せに使われる大人の社交場という雰囲気だ。少し高めの価格設定も影響しているのだろう。
モリタウン内にスタバやエクセルシオールもあるが、夕方はフードコート並みに騒がしい。もし昭島に用事で来て落ち着いたカフェで打合せしたいと思ったら、駅から近くて客層が大人しいフォーレは穴場といえる。
お店の雰囲気よりパフォーマンス重視なら、同じくモリタウン北側MOVIXの隣に、すかいらーく優待が使える中華ブッフェのグランチャイナもある。
フードコートに行けば丸亀製麺やリンガーハットに築地銀だこまであるので、優待ホルダーにはうれしいグルメスポットだ。