エルゴングリップGP2レビュー、ダホンK3に装着した感想

ダホンK3のハンドルグリップをERGONのGP2に買い替えた。

エルゴン製品の中では最も短いバーエンドが付いているタイプ。指2本しかかけられないので使いにくいかと思ったが、近所を走るだけならこれで十分間に合った。

ハンドルに手を置くスペースが広くなり、疲労軽減の効果は絶大だった。誇張なしに今まで買った自転車関連のアイテムで、一番効果を実感できたパーツといえる。数万もする高級ホイールを買うよりも、グリップは手に触れる部分なのでメリットを実感しやすい。

フラットバーのミニベロやシクロクロスを快適化するならハンドルグリップの交換は非常におすすめだ。エルゴンは高いがバーエンドの角度が調整可能だったりして、廉価品にはない機能がそなわっている。

各製品を握り比べた結果、積極的に峠を攻めるならGP4以上。街中のポタリングで坂道が少なければ、最安のGP1がコンパクトで取りまわしやすい。

DAHON K3に付いているウレタン素材のグリップは軽いが頼りない。4~5千円かけてエルゴンに替えれば、1日100キロ近く走るロングライドも苦にならなくなる。

2か月ほど使ってみたGP2の感想をまとめてみたいと思う。

エルゴングリップの種類について

エルゴンのグリップ製品は種類が多くてどれを買えばいいのか判断に迷う。

まず素材・シリーズの違いとしてGP、GS、バイオコルク、バイオレザーの4種類用意されている。

ERGON GP2

GPが廉価なベーシックラインでGSは高級版。素材がラバー(ゴム)からグラスファイバーに替えることで、軽量化が図られている。

バーエンドの短いGP2とGS2を比較すると、Lサイズのカタログ値35グラム、14%軽くなる。

しかもGS2の方が横に7ミリ、バーエンドも1mm長い。素材の違いによって、サイズの大きいGSシリーズの方が軽くなっている。

もともとEVA素材の軽量グリップがついているK3から、少しでも重量を増やしたくな場合はGSシリーズが候補になる。同型GPシリーズとの価格差は1,000円強なので、自転車パーツをアルミからカーボンに替えるほどの経済的負担はない。

コルクとレザーのモデルは手触りのよさや趣味性を高めたモデルだろう。

レザーはGP1でバーエンドなし。コルクも中途半端にGP1/3の形状しか存在せず、バリエーションが少ない。

型番=引っ掛けられる指の本数

バーエンドの長さにこだわって選ぶなら、ラバー素材のGPシリーズが有力候補だ。GSは3までだが、GPなら4~5の長大バーエンドも選べる。

エルゴングリップの型番末尾に付く数字は、バーエンドの長さを表している。いくつか握って試したところ、GP2~4はバーエンドに引っかけられる(親指以外の)指の本数に対応しているように見える。

  • GP1…バーエンドなし
  • GP2…バーエンド65mm(指2本)
  • GP3…バーエンド85mm(指3本)
  • GP4…バーエンド105mm(指4本)
  • GP5…バーエンド130mm

バーエンド長65ミリのGP2は人差し指と中指の2本。バーエンド105ミリのGP4になると、薬指と小指も含めてしっかり4本指で握れる。

エルゴンGP2と指の本数

エルゴンGP2は指2本かけられる

グリップの平坦部分に手の平を置かず、完全にバーエンドを握りたいならGP4~5が選択肢だ。GP以外のシリーズにはここまで長いバーエンドが用意されていない。

バーエンドの補修パーツは互換性あり

バーエンドの長さで長らく悩んだが、実はエルゴンからオプションとしてバーエンドの単品も販売されている。メーカーに問い合わせたところ、GP/GS各シリーズのバーエンド同士は互換性があるとわかった。

つまりGP2を買って後からバーエンドを長くしたいと思ったら、GP3~5用のバーエンドを追加購入して交換することもできる。

ただしバーエンド単品は流通量が少ないせいか、実売価格も高止まりしている。しかも通販ではペアでなく、左右片側しか販売していなかったりするので注意。

グリップはいずれゴムが劣化する消耗品だと思うので、数年使って寿命を迎えてから丸ごと交換する方が賢いだろう。

エンドプラグやボルトなど、細かいパーツも個別に購入できるのがエルゴンの魅力だ。バイクを倒してバーエンドだけ折れてしまったり、プラグが外れて紛失した場合は補修が効く。

バーエンドの長さは利用場面による

現在、手元のダホンK3にはイオンバイクで買った安いアルミ製のバーエンドを取り付けている。

ダホンK3を買って最優先で交換すべき部品はハンドルのグリップ
ダホンK3に乗り始めて最初に気づくのは、ハンドルに付いているグリップがしょぼいという問題。軽いことだけが取り柄のEVA製...

長さは125ミリもあるので、エルゴン製品のなかではGP4とGP5の中間サイズになる。バーエンドが長くなるほど価格も上がるので、定価7,900円のGP5ともなると上位シリーズのGS3(7,000円)より割高になる。

K3で峠を上るならバーエンドは長い方がよいが、街中を走る場合はそれほど必要ない。とっさにブレーキがかけられず安全性が下がるので、空いているサイクリングロードくらいでなければ長時間握れる場面がない。

頻繁にグリップを持ち替えるのも面倒だ。これはロードバイクに取り付けたエアロバーと似た状況で、実際に観察すると99%くらいはバーエンドを握らず走行している。

購入直後は機材の限界に挑戦するのが楽しみで、ほぼデフォルト仕様のままK3で奥多摩の峠にも上ってみた。しかしせっかく山に行くならロードバイクの方が速くて疲れず快適にツーリングを楽しめる。

街乗りならGP2で十分か

結局ミニベロは街乗りがメインになってしまったので、ますますバーエンドを握ることは少なくなった。

出番のないバーエンドやエアロバーは単なる重りにすぎない。ハンドルから出っ張るパーツが増えることで、物を引っかけたり人に当たったりする危険性も増える。

実際の利用シーンを考えると、ダホンK3にはGP2くらいで十分な気がした。重量は軽く価格も安く済み、折りたたみ時に干渉するリスクも減る。

エルゴングリップの基本性能を確かめるにはベーシックなGP2で十分。しばらく使ってこだわりたいポイントが見えてきたら、素材やバーエンド長を変えればよい。

エルゴングリップS/Lサイズの違い

エルゴングリップは人間工学に従った扁平な形状が特徴だが、バーエンドも微妙な角度で内側に曲がっている。

ハンドル端部からバーエンドが少し飛び出すため、ただでさえ長いダホンK3のハンドルがさらに幅広になってしまう。

エルゴンGP2の幅計測

またグリップ自体の幅もデフォルトのスポンジより1センチほど長い。その分ブレーキとシフトのレバーが内側に寄せられるため、バーエンドから通常グリップへの持ち替え距離が若干長くなる。

グリップの太さはSとLサイズを店頭で握り比べてみた。見た目の形状は変わらないが、グリップ自体の太さ(外径)が約1センチ異なると説明されている。

エルゴンGP2のLサイズ

実際に握ると正直なところSでもLでも大差ないと感じた。グリップは太い方が重さは増えるが、振動吸収性や快適さは高まりそうな気がする。そのため今回は大きい方のLサイズを選んでみた。

もし実物を見ないで通販で買う場合、平均的な体格の日本人男性ならLサイズで問題ないと思う。

エルゴンGP2の重量比較

グリップを交換する前に既存パーツとの重量を比べてみた。

K3初期装備のEVAグリップは2本ペアでわずか15グラム。

ダホンK3グリップの重量

ダホンK3のグリップ

これにプラグとアルミ製バーエンドを加えると、現在のグリップ総重量は140グラムあった。

ダホンK3グリップとイオンバイクのバーエンドバー

イオンバイクのバーエンドバーを追加

一方でERGON GP2はエンドプラグとネジも含めてペア総重量235グラム(ロング/ロングのLサイズ)。カタログ値の250グラムより15グラム軽くなっていた。

エルゴンGP2の重量

エルゴンGP2

たとえ小型のGP2でも、デフォルトのスポンジ製グリップよりは大幅に重くなる。あくまで輪行用に車体の軽さを重視するなら、KCNC製品と似たEVAグリップに勝るものはない。

エルゴングリップの取り付け方

エルゴン製品は高級なだけあって、日本語も含む多言語の詳しい説明書がついてくる。

GP2の取り付け方法は、ハンドルにグリップを差し込みバーエンドを装着し、好みの角度にセットしたら4ミリの六角レンチで締めるだけ。最後に付属のエンドプラグを取り付けて完成する。

グリップの内側端部にはストッパーが付いているため、ハンドルが貫通する懸念はない。そのまま自然に止まるところまで、グリップをハンドルに差し込めばよい。

エルゴングリップの取り付け方

またエンドプラグの差込口にも突起が付いているため、普通にはめれば自動的に向きが定まる。キャップにはエルゴン独自のヒトダマのようなマークがついており、それも向きを知る手がかりになる。

エルゴングリップのエンドキャップ

ちなみに純正プラグの代りに別のキャップをはめることができる。

エンドキャップの交換

ハンドル端部に見えるエルゴンのロゴマークは意外と目立つので、地味に仕上げたいなら既存のプラグを使いまわすのも一案だ。

エンドプラグが外れにくい構造

鋭利なハンドル端部が体に当たらないよう保護するという意味で、エンドプラグの装着は安全上、必須といえる。

バーエンドを付けているなら必要ないかもしれないが、ハンドルの内部に雨やほこりが侵入するのを防ぐことができる。

フラットバーハンドルのエンドプラグ

ダホンK3に付いていたエンドプラグは固定力が弱く、どこかに引っかけたのかいつの間にか片側を紛失してしまった。キャップのふた部分がハンドル外径より大きいため、自分の手に当たったり、壁に立てかけたりするときにずれて外れやすい。

これに対してエルゴンのプラグは内部の突起が外側に向かって反っているせいか、元のプラグより外れにくかった。

エンドプラグの比較

左:ダホン純正、右:エルゴン

少なくとも2か月使って勝手に取れたことは一度もない。

グリップ交換は効果を実感しやすい

グリップを替えて路上に出てみると、エルゴンの良さはすぐに実感できた。既存グリップとのあまりの違いに驚き、ハンドルまわりが想像以上に快適になった。

GP2の定価は4,800円。決して安くはないが、これほどの違いが出るなら早めに投資しておけばよかったと思った。

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自転車パーツの中でも、路面に接するタイヤのアップグレードは性能を実感しやすいと言われる。しかしハンドルのグリップをエルゴノミック形状に替えるメリットは、それ以上だった。

ハンドルは末梢神経が集まる手の平が直接触れる部分。お尻が乗るサドルを替えるよりも、高級パーツの恩恵を実感できる。

はっきり言って7万近くする軽量アルミホイルに換装したときより感動は上だった。エルゴングリップの違いは素人でもすぐにわかる。

異素材の組み合わせで握り心地を最適化

グリップの幅が広くなることにより、手の平の接触面積が増えて圧力を分散できる。

GP2は表面のソフトラバーと内部のミディアムラバー、固さの違うゴム素材が2種類使い分けられている。さらにハンドルに接触する部分は硬質プラスチックでできているため、乗車中にずれたり滑ったりする不安感はない。

バーエンドも固めの芯地で外側だけソフトなラバーが巻いてあり、見えないところにこだわっている。グリップは一見柔らかそうだが、中にしっかりした芯が入っており、安心して体重を預けられる感覚だ。

セミハードな二種ゴム素材の組み合わせが絶妙で、用事はなくてもついグリップをにぎにぎしたくなる。EVAやウレタンスポンジでは味わえない、気持ちのよい触感といえる。

素手で握ってもゴムは劣化しない

春先になってグローブを脱ぎ、素手でグリップを握るようになった。ソフトラバーには滑り止めの溝が掘られているので、汗をかいてもしっかりホールドできる。

エルゴングリップは手の脂や雨でゴムが劣化しやすいというレビューもある。しかし屋外保管の2か月ノーメンテでも、今のところ支障は出ていない。

説明書によるとクリーニングには「ぬるま湯」が推奨で、中性であっても洗剤はつけない方がいいらしい。

クリーニングとメンテナンス(GP1 バイオレザー以外)

50kmの乗車ごとにトルクを確認し、推奨トルクを維持してください。グリップを常に最良の状態に保つため使用後は毎回クリーニングし、乾かしてください。クリーニングにはぬるま湯と柔らかいスポンジを使用してください。グリップに石油ベースの製品や溶剤、油やグリスを使用しないでください。

エルゴンの説明書より

バイオレザーの場合だけ「年に2~3回、付属のオイルを1~2滴塗布する」と説明されている。それ以外のGP/GSシリーズなら、たまに濡れた雑巾で拭くくらいで十分だろう。

グリップが快適すぎてバーエンド不要説

GP2を使い始めて意外だったのが「バーエンドはほとんど使わなくなる」という事実だ。グリップが広いので両手で「握り込む」というより「手を乗せる」感覚で運転できてしまう。

エルゴングリップの握り方

平地で路面が滑らかであれば、親指をハンドルの下に巻き込まず、他の指と一緒に上に乗せるだけでも十分。急坂を下る際など、ブレーキをしっかりかけたいときだけ親指も引っかける感じで済む。

上述のように幅広グリップがあまりに快適なため、あえてバーエンドを握る必要性も感じない。たとえ平地のサイクリングロードを巡航するシーンであっても、バーエンドに指をかけるよりそのままグリップに手を置く方が楽だった。

これまで使っていたスポンジグリップは感触がいまいちだったので、平地でもなるべくバーエンドを握るような習慣が身についていた。そして信号や段差でブレーキをかけるたびにグリップを持ち替えるストレスを感じていた。

バーエンドを握ると力んでしまう理由

エルゴングリップは幅広なので、体に対して水平ではなく、やや「ハの字」に開いたポジションで手を置ける。

エルゴングリップに手を置くスタイル

この方が腕の構造からして自然であり、フラットバーよりブルホーンやドロップハンドルが好ましい理由でもある。そしてダホンK3のハンドルはもともと幅が広すぎるため、バーエンドを垂直に握ると過剰に腕を開く状態になってしまう。

市販のバーエンドやエルゴンGP5の先端が内向きになっているのは、安全性を高めると同時に自然な乗車ポジションを実現するためだと思う。

GP2の場合はバーエンドに指2本だけ引っかける形になるが、通常グリップに比べて胸や肩を開きすぎて変な力が入ってしまう。その分、乗車姿勢は低くできるので、腕が開いた分の空気抵抗増は相殺できる。

バーエンドを握るのはちょうどドロップハンドルの下側を持つのと近く、急坂を上ったりスプリントしたりするには適している。しかし平地を巡航する際は、素直にグリップを握った方がリラックスできて疲労もたまりにくい。

GP2でバーエンドを握る場面

しばらく自分のエルゴングリップの使い方を観察したところ、あえてバーエンドをつかむのは以下のようなシーンに限られるとわかった。

  • 前方の自転車を追い抜くため、一時的に気合いを入れて加速する場合
  • 斜度の大きい坂道を、シッティングのまま一気に上る場合

例えば多摩川サイクリングロードを走っていて、前を走るママチャリを追い抜いたり、橋の下のアンダーパスを過ぎて坂を上り直したりするような場面。逆にそれ以外はほとんどバーエンドを握る必要性を感じない。

予想以上に利用頻度が減ったので、バーエンドが短めのGP2を選んでよかったと思う。本気で峠に上るならバーエンドを完全につかめるGP4を買うべきかと悩んだが、結局ミニベロで山に行く機会自体が減ってしまった。

バーエンドが短くても坂は上れる

GP2は申し訳程度のバーエンドしか付いていないが、街中の坂を上るならこれで十分だった。

指2本でもハンドル端部に突起があるとないとでは随分違う。急坂をサドルに腰かけたまま上る際は、グリップに手を置くだけでは力が入らない。

エルゴンGP2のバーエンドを握る

バーエンドを握る目的としては「ハンドルを引くため」というより、「上体を固定して体幹の力を使うため」というニュアンスに近い。ハンドルを引く反作用でペダルを踏むのではなく、腕・胸・背中の筋肉をがっちり固めることで腹筋の力を下半身に伝達するイメージだ。

短時間の登坂なら、自然なポジションで両手を固定できる突起(GP2)があれば十分といえる。もし30分以上も坂を上り続けるような峠であれば、GP3~4の方が握り方やポジションを変えられて疲労分散を図れると思う。

イオンバイクのバーエンド

イオンバイクのバーエンド

重量増や取りまわしのデメリットを考えると、ダホンK3にはGP2で十分だった。もし数年後にグリップを買い替えるとしたら、むしろ最安のGP1でもいい気がする。

予算があればコルクやレザーの異素材も試してみたい。

交換するのはグリップかハンドルか

小径車のダホンK3を買ってから、グリップを交換するまで1年近く悩んだ。

初期装備のスポンジグリップは明らかに手がしびれる感じがしたので、グリップはすぐに買い替えたかったパーツのひとつだ。エルゴン製品を候補に考えていたが、GP/GSシリーズの違いやバーエンドの長さで迷ってなかなか決められなかった。

また日ごろ慣れているロードバイクの乗車ポジションに近づけるため、ハンドル自体をブルホーンバーに替える改造を検討していた。高価なグリップを買っても後々ブルホーンを導入したら無駄になってしまう。

ブルホーンとVブレーキの相性問題

NITTOのハンドルなど各種のブルホーン製品を調べたが、ネックになるのはVブレーキとの組み合わせ。

ブルホーン用のブレーキレバーで通常のVブレーキが引けるタイプは少ない。TektroのRL720やRL740という製品が対応しているらしいが、流通量が少なくレビューもあまり見かけない。

それ以外のブレーキレバーを組み合わせるには、アームの短いミニサイズのVブレーキに交換する必要がある。制動性能が不安になるうえ、ブレーキまわりのパーツ総交換で費用もかさんでしまう。

また将来的にビッグアップルの太いタイヤに交換する場合、短いブレーキアームと干渉するリスクが出てくる。

K3をブルホーン化する際の懸念

ダホンK3をブルホーン化する場合はブレーキとの組み合わせ以外にも、

  • 折りたたむ際にフレームやホイールに当たってしまう
  • ステムのクリップが弱く、ハンドルごと回転してしまう懸念

といった問題点がある。

折りたたみ問題は既存のバーエンドバーでシミュレーションしてみたが、ハンドル幅が狭まると確実にどこかと当たってしまう。輪行時は不完全に閉じた状態で、体積も増えたまま持ち運ぶことになるだろう。

またバーエンドバーを握って風張林道を上がった際、ステムに加わる回転モーメントが増えたせいかハンドルが回転してしまった。

14インチのミニベロで都内屈指の激坂、風張林道を上る実験
ミニベロのダホンK3で普通の峠は上れることがわかった。それでは勾配20%を超えるような、いわゆる激坂クラスの斜面はどうだ...

さらにリーチの長いブルホーンに替えた場合、体重をかけたり坂道で強く引くと、ハンドルが動いて不安になりそうな予感がする。

ロードバイクとミニベロの使い分け

K3をブルホーン化するのは、素人にはハードルが高い。失敗して事故を起こすのも怖いし、パーツ間の相性が悪ければ1万円ほどドブに捨てることになってしまう。

ミニベロとロードバイクを2台持っていると、山や峠に行く際は後者を優先して使うようになった。小径車でも坂を上れないことはないとはいえ、効率・スピード・快適性などあらゆる面でロードが勝る。

次第にK3は近所の買い物、ポタリング用と使い方が定まってきた。短時間のライドで出番も少ないなら、そこまでお金をかけて大改造する意味は薄い。

最小限の手間と費用でフラットバーのまま、エルゴノミックタイプのグリップを導入してみることにした。それなら折りたたみ時の干渉とハンドル回転の問題はどちらも避けられるはずだ。

エルゴン以外のエルゴグリップ

持ち手が平べったく広がったエルゴノミックなグリップは、エルゴン以外にもいくつか出ている。

店頭で試した中ではギザプロダクツの製品が好印象で、価格もエルゴンより1,000円くらい安い。決定的な違いはバーエンドが一体化していて、エルゴンのように個別に回転できない点だ。

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バーエンドの理想的な角度は平地と坂道で微妙に変わってくる。

普通に乗るならバーは水平に近い方が、手全体を置けて上体を休められる。きつい坂ではバーを起こして体と並行にした方が力を入れやすい。

エンドバーの角度を実験してみたかったので、ギザプロダクツは購入候補から外した。

通販ではバーエンドが可変なエルゴグリップも出ているが、ここまで調べたからには実物を触ってから購入したい。

結局、店頭で試せてバリエーションが豊富なエルゴン製品に絞ることにした。流通量も多いロングセラー製品なので、数年使って消耗した後も同等品が手に入りそうなのは安心材料だ。

エルゴングリップはミニベロ改造の定番

他社製品との金額差もせいぜい1,000円程度なので、実物を確認せずに購入するリスクに比べれば許容範囲。

エルゴンはグリップ分野の定番商品でレビューの評価も高いため、未知の不具合や欠陥が潜んでいる可能性も低いと推測される。少なくとも2か月使った段階では、耐久性に関する不満もない。

結果的にエルゴンのなかでも安めのGP2で満足できたし、実際のところバーエンドのないGP1でも十分効果は実感できただろう。

もしダホンK3を買って長距離走る予定のある人なら、最初からエルゴングリップもセットで買ってもいいと思う。デフォルト部品との違いがおもしろいほど実感できるので、グリップは交換しがいのあるパーツだ。