一級建築士学科試験予想問題~塩味のラーメン構造

次の文章の正誤を答えよ。

問題1

ラーメン構造とは、ラーメンの麺のように複雑に絡ませた鉄筋でコンクリートを補強することにより、強度と耐久性を向上させた構造形式である。

ラーメン構造

問題2

ラーメン構造の原料であるコンクリートの強度を上げるには、塩を加えて引き締めるとよい。

サッポロ一番、塩ラーメン

解答

  • 問題1 誤
  • 問題2 誤

問題1の解説

構造力学でいうラーメンとはドイツ語のRahmen(額縁)のことで、食べ物とは関係ない。麺状の組織で荷重を支持する構造形式は「麺構造」と呼ばれる。東洋紡のブレスエア―アイリスオーヤマのエアリーシリーズなど、プレキャストで通気性のよい大臣認定品も存在する。

ラーメン構造

ちなみに現場ではメンブレン(膜)構造のことを略して「メン構造」と呼ぶこともあるので、混同しないように注意。写真のようなラーメン模型をつくるには、円柱状のチキンラーメンより、角型のサッポロ一番の方が適している。

問題2の解説

昔はコンクリートに塩を入れると、水分が吸収されて早く固まると信じられていた。しかし近年、塩分の加え過ぎは鉄筋が錆びたり、配管の圧力が高まる恐れがあるとわかってきた。

サッポロ一番のカロリーと塩分

平成27年、厚生労働省の告示によると、単位容積あたりの添加塩化物イオン量は7.0~8.0gに抑えるよう目標値が定められている。