ガストに殺される…すべてが2倍のマックスグリルという新たな試練

秋の三社合同定期券が終了してから、ご無沙汰していたガストさん。倍バーグキャンペーンが復活したタイミングで再訪してみたが、日常利用としては魅力にとぼしい。

常に限定メニューや割引キャンペーンで話題を打ち出していかなければ、舌の肥えたお客さんに見向きもされない、かわいそうなレストランだ。年末最後の一大フェアーとして登場したのは、倍バーグを軽く超える「ミックスグリル2倍」だった。

その名も「マックスグリル」というネーミングがイカしている。一文字違うだけで間違って注文してしまうと「あの世行き」という恐ろしいトラップだ。

しかし、さすがに一般人に提供しては死者が出るとの懸念から、まずはアプリ限定メニューとしてリサーチしたいらしい。定番化する前のフォンデュチーズソースと同じ流れだ。

倍バーグとは桁違いのボリューム

ガストをこよなく愛する、すかいらーく株主としては、過激なキャンペーンもすべて体験しておきたい。最近はチーズINハンバーグの値引きなどより、大盛りメニューの企画に力を入れているようだ。倍バーグも合わせて3回は楽しませてもらった。

しかし冷静にマックスグリルの内容を見ると、果たして完食できるのかと自信が揺らいできた。ハンバーグ2倍の単品でもそこそこお腹が膨れるのに、今度はチキンとソーセージも2倍になって付いてくる。

倍バーグからマックスグリルへの移行は、2倍から3倍という改善でなく、一気に5倍くらい飛躍する感じだ。カロリー的にも2,000kcalは下らないだろう。かつてステーキガストのハンバーグ食べ放題や、どんの横綱ハンバーグに挑戦するくらいの覚悟が問われている。

マックスグリルは平日限定17時から

アプリに表示されるクーポン券は、平日限定17時~という倍バーグと同じ設定。ランチタイムならまだ時間をかけて消化できそうだが、夕方以降にこの手の大盛りメニューを食すのは気が進まない。

有効期限は12/28までだが、どのみち月末に近づくにつれて予定が詰まって来るだろう。気が重い宿題は早めに済ませておこうと思って、さっそく週明けの月曜夕方にガストに向かってみた。

いつもの店員さんにクーポン番号を伝えて単品注文。ライスやパンを追加する余裕などない。「デカ盛り優待野郎がさっそくやってきたぜ」と厨房でささやく声が聞こえる。心なしか、フロアの店員さんがこちらを見てニタニタしている。

次はワイルドプレート2倍か?

夕方早めの時間でたいして混んでもいないのに、マックスグリルの登場まで10分くらいかかった。さすがにこの量の肉類を調理するのは時間がかかるのだろうか。出来立てアツアツで届けるために、複数グリルを並行稼働させて、同時に調理してくれているのかもしれない。

待ち時間にグランドメニューの通常版ミックスグリルを確認してみた。税抜799円なので、200円増しで全肉2倍と考えればコスパはすごい。

ノーマル状態で1,017kcalだが、付け合わせのポテトやコーンは2倍にならない。マッドマックスな肉2倍バージョンでも、ぎりぎり2,000kcalには達しないかもしれない。

上位メニューの「肉盛り!ワイルドプレート」に比べれば、揚げ物のひれかつがない分、大人しめに見える。今回のマックスグリルが好評だったら、きっと次はワイルドプレートが2倍になって登場するのだろう。

肉の生け花

ようやく現れたミックスグリル。上から見た限りはハンバーグとチキンが2つ重なっているので、そこまで凶悪なボリュームに見えない。

デミグラスソースとガーリックソースもたっぷりかかっていて、勢い余ってプレートの外まで飛び散っている。調理に苦労したシェフのやけくそぶりがうかがえる。

ちょっと角度を変えて撮影してみると、肉感あふれるえげつないショットになった。

なにか多様な要素が無理やり合体させられてしまった、FFやロマサガのボスみたいな雰囲気がする。ソーセージやポテトがそれぞれ特殊攻撃を仕掛けてきそうだ。盛り付けや彩りに芸術的なセンスを感じる。

肉を交互に食べると飽きない

とりあえず手前にあるチキンから切り崩していくと、ガーリックソースが思いのほかニンニク臭いと気づいた。軽く餃子を食べたくらいの口臭になりそうなので、その後の予定に気を付けた方がいい。しかもこのソースはピリ辛なので、冬なのに汗が噴き出してくる。

チキン、ハンバーグ、チキン、ハンバーグ…間に挟まれたソーセージが箸休めという感じだ。しかし噛みごたえもソースもまったく異なるおかげで、交互に食べると不思議と飽きない。倍バーグでハンバーグばかり食べ続けた経験に比べると、チキンが混ざるだけでずっと食べやすくなる。

ソーセージはたいしたサイズでないので、2倍になっても負担は少ない。チキンも大判に見えるが、ハンバーグほど「ぎっしり詰まっている感」はない。1個当たりのカロリーや食べごたえでいうと、ハンバーグの方がヘビーだと思う。

意外と楽に完食できた

食べ始めの頃はちょっと自信がなかったが、徐々に肉の山が崩れていくにつれて完食の希望が見えてきた。両手にナイフとフォーク持って、休むことなく食べ続けること15分。最後の肉一切れを放り込むときは、ちょっと寂しい気持ちもした。

ハンバーグ量に換算すれば、体感的に4枚分くらいだろうか。もう1枚ずつ、ハンバーグとチキンが出てきても食べられそうに思われた。コンディションさえよければ2,000kcalというボリュームは難なくこなせるようだ。

これだけ肉ばかりいただいて、999円という価格で済むのはありたがい。倍バーグより値段は上がるが、バラエティー豊かな楽しさからするとマックスグリルの方が上等だ。キャンペーン終了まで、もう何回か通ってもいいかなと思った。