テンポスバスターズ株主優待はぜひ武蔵小杉「ステーキのあさくま」で

テンポスバスターズの株主優待は多くの協力企業で利用できるが、一押しは「ステーキのあさくま」だ。肉料理メインにサラダバーがつくスタイルは他のファミレスと変わらないが、ビッグボーイやステーキガストより2倍は高い価格の高級路線が売りである。

問題は店舗が名古屋~東海地方中心で東京には存在しないということだ。関東圏でおそらく都心から一番通いやすい、武蔵小杉店の近くに行く用事があったので、どんなものかと試しに入ってみた。

武蔵小杉のセレブなマダムが集う社交場

店内は照明を抑えた薄暗い感じで、中央にピアノが置いてある。曜日限定でディナータイムに生演奏が行われるらしく、普通のファミレスでない高級感が漂っている。12時には座席は半分ほど埋まっていて、すぐに満席になった。客層は子連れの奥様グループが多いが、何となく郊外のガストとは違うセレブな雰囲気がある。

それもそのはず、あさくまが隣接する武蔵小杉の駅前センターゾーンには高層マンションが立ち並んでいて、一部は億を超える分譲価格であるらしい。あさくまの隣にあるファミレスも、すかいらーく系では高級ラインの藍屋である。平日からランチ1,500円とかでも平気な人しかお呼びでない、貴族の社交場のようなところだ。

サラダバー単品にプレーン肉を付けても価格変わらず

あさくまはサラダバー単品でも1,000円を超えるが、武蔵小杉店には750円~の平日限定ランチが存在した。

6種類のメイン料理が日替わりになっていて、税込810円でライスはお代わり自由。これにサラダバーを付けると1,350円と一気に540円も値上がりしてしまう。それほどあさくまのサラダバーは価値があるということだろうか。

他店のようにメイン料理なしでサラダバーだけ注文することも可能だが、それでも税込1,166円もする。メニューを眺めていると、実はビーフ 100%の「あさくまハンバーグ」でない方の「プレーンハンバーグ150g」、もしくは「チキンステーキプレーン200g」でもサラダバー単品と変わらない税込1,166円であることに気づいた。

理由はわからないが、それなら当然お肉を付けた方がお得だ。今回はハンバーグの方を注文してみた。

サラダバーには凝った惣菜が充実

メイン料理が焼き上がる前に、さっそくサラダバーに向かう。種類がすごく豊富というわけではなく、レタス・大根・海藻・豆・オクラ・ミニトマトなどの構成はビッグボーイと変わらないように思う。

ただ、生野菜でない調理された惣菜コーナーが充実していて、ポテトサラダにマカロニサラダ、冷製パスタともやしのナムルに茄子を炒めた料理など、いずれも大変おいしい。

しかもご飯はカレー用の白米とガーリックライスがあって、これだけで主食も主菜も副菜も十分という感じだ。

あさくまの真価はコーンスープにあり

しかしあさくまのサラダバーが人気である理由は、飲み放題のコーンスープにある。ガストやステーキのどんのスープバーが具のないすまし汁であることは調査済み。

しかし、あさくまでは贅沢にも本物の濃厚なコーンスープを無制限にいただけるのだ。実はこのスープ、レジ横で1人前236円のレトルトが売られている看板商品でもある。

混んでくるとサラダバーよりスープコーナーに行列ができるくらいで、1時間の間に2回も寸胴が交換されていた。カップになみなみ注いて一杯200円くらいの価値あるコーンスープ。

コクがあってうまかったが、さすがに欲張って5杯目になると、よくわからない汁を飲んでいるようで何の感動も覚えなかった。交換したての上澄みより、量が減って底の方に溜まったエキスの方が旨みがあるようだ。

最安プレーンハンバーグでも驚異のうまさ

ハンバーグはプレーンの150gとはいえ、工業製品のようなガストの日替わりとは雲泥の差があった。どこか遠い国で焼かれてレンジでチンした感じではなく、キッチンで作りたての正しいハンバーグという味がする。

柔らかめでたっぷり肉汁が出てくるハンバーグは、プレーンでこのクオリティなのだから、上位メニューのあさくまハンバーグとなると見当もつかない。360gで2,000円以上する「大学生ハンバーグ」と比べると、どんの600g横綱ハンバーグがお買い得に思われてくる。

あさくまの店舗限定で800gの「ポーターハウスステーキ」は10,800円…高級サーロインでも気取らず馬鹿げたデカ盛りメニューが用意されているのが、親しみやすさの理由かもしれない。

盛り放題のソフトクリームはトッピングでアレンジ

デザートはパイナップル以外、特筆すべきものはないが、大人でもソフトクリームを食べることができる。思い切り盛ってしまったが、さすがにサラダとスープで満腹だったので胃にこたえた。他の人も盛大にソフトクリームを盛っていると思ったら、実は下層にコーヒーゼリーを入れて、上にコーンフレークをまぶすテクニックがあるらしい。さすが常連は心得ているものだ。

デザートの隣に、魅惑的なたい焼き&ワッフル製造コーナーがあったが、ほかのお子さんで賑わっていたのでスキップした。

サラダもスープもすべてが並みのファミレスよりハイレベルなので、限られた胃袋をどの割合で満たすかが悩ましいところだ。500円でスープだけ、たい焼きだけ食べ放題とか、限定バイキングがあれば何度かに分けて楽しめると思うのだが。

Facebookに写真投稿で100円引き

FacebookかLINEの投稿で100円オフになるという情報があったので、試しに写真を撮って適当にコメントを添えアップしてみた。

一応つくってあるFacebookのアカウントで、誰も見ていなそうページだが、スマホ上の投稿画面をレジで見せたら100円引きになった。メーリングリストに登録するとか面倒な手間はなく、投稿内容のチェックとかもないので、ぜひ100円キャッシュバックは利用するとよいだろう。

武蔵小杉の瀟洒なマダムはそんなせこいことはしないかもしれないが、1,000円優待券に100円引きを加えると、サラダバー単品orハンバーグ/ステーキが66円の現金決済で済む。

デリシャスミントやもろみそ販売が名古屋流

お会計のあとにレジ横にあったデリシャスミントのアメをもらったが、これも名古屋名物らしく店内で販売している。カレーの福神漬けに並んで、謎のもろみそが置いてあったが、これもあさくまオリジナルで、ドレッシングやステーキソースと並んで売られている。ステーキハウスで味噌とか鯛焼きとか出てくる意味不明ところが、ちょっと名古屋っぽいといえるかもしれない。