土日お盆のガストは499円マヨコーンピザで費用対カロリーMAX

すかいらーくの株主優待が使えるお店で、最近気に入っているのは夢庵の「日替わり定番ランチ」。和食で栄養バランスがよいのに、ほかのワタミやチムニー系列、居酒屋ランチよりリーズナブルだ。

3種類しかないので同じメニューに当たる日も多いが、ごはんをうどんに変えたりすれば毎日食べても飽きない。しゃぶ葉の食べ放題で大食いしたい日でなければ、夢庵で無難にランチを済ませる機会が増えてきた。

お盆期間は休日運用

いつものように夢庵に向かうと、今日は平日だが日替わりランチがないとのことだった。8/11~16はお盆休みで、すかいらーく全店休日運用しているらしい。最近は会社によって休みを取る時期が分散されてきたと思うが、すかいらーく的には8月中旬と定義しているのだろう。

リタイアした身としては平日も休日も関係ない。この時期は帰省や旅行に行く人も多く都内の店舗はがらがらだ。お盆に親戚が来て夢庵や藍屋ならともかく、ガストでもてなす人もいないのだろう。普段より空いているくらいだから、暦通りに平日運用してほしい。

夢庵で日替わりが頼めないとすると、ほかのメニューは軽く800円を越えてしまう。予算は500円の優待券1枚なので、安く済ませようと思って近くのガストに足を運んでみた。

すかいらーくのクーポンアプリは最近めっきりしょぼくなってしまったが、その中でもまだガストだけはバリエーション豊富だ。100円や50円引きというのもめずらしくなってしまい、ほとんど割引がないともいえるが、クーポンをきっかけに新メニューを試してみるという楽しみがある。

ワンコインで1,000kcal越え

事前にクーポンを調べたが、主食系で500円を切るメニューが出ていなかった。無理して頼んで1,000円コースにするよりは、今日はあっさり500円で済ませたい。優待1,000円でしゃぶ葉バラ肉食べ放題できると思えば、ガストのつまらないメニューで散財するのがもったいなく感じる。

メニューを眺めて、前から気になっていたマヨコーンピザを選んでみることにした。先日マルゲリータの方はクーポン割引でいただいたが、値段のわりに味はしっかりしていた記憶がある。

ガストのピザメニューはたった3種類で豊富といえない。シュリンプベーコンが799円なのに対してマルゲリータは599円、マヨコーンは499円と驚くほど安い。サイズはいずれも直径24cmだから、1人で食べるには十分な量である。

カロリーを見ると、マヨコーンが最安なのに1,046kcalと突出している。念のためほかの同価格帯メニューを調べてみたが、499円の温玉きのこ雑炊(355kcal)の3倍近くある。ミートドリアもこってりした見た目に反して、453kcalとカロリーは大人しい。トマトソースや明太子のスパゲッティも似たようなものだ。

メニューを調べた限り、摂取できるカロリーあたりの単価はマヨコーンピザが最強だ。とにかく安く腹を膨らませるにはマヨコーン。ほぼワンコイン=優待券1枚で満腹になれるランチメニューとしてコスパは抜群。土日にうっかりガストに入ってしまったら、日替わりの代わりにマヨコーンと覚えておけば安全だ。

とんでもない量のマヨネーズ

調理方法はできあいのレトルトをレンジでチンするだけなのか、ピザとしては予想外に早く届けられた。マルゲリータと同じく、ガストではセルフサービスでピザをカットするスタイル。

厨房作業の省力化と思うが、ピザを切るだけで10円でも20円でも安くなるなら歓迎だ。お好み焼きやもんじゃ焼きをセルフで焼くのはともかく、ローラーカッターで切るくらいなら子どもでもできる。

メニューの名前が「たっぷり」マヨコーンというのは伊達でなく、そこそこ厚めの生地にマヨネーズとコーンがさらに分厚くトッピングされている。半分くらい食べたところですでにお腹が膨れてきた。マヨネーズの油分が半端なく、1,000kcal越えの貫録を実感できる。

キューピーの小サイズ、200gくらいは余裕で1本使っているのではないかと思うくらい、マヨネーズの量が多い。パセリとトマトソースも入っているはずだが、まったく存在を感じられない。正直、マヨネーズをピザ生地に包んでそのまま食べているくらいの感触だ。

無料の粉チーズでカスタマイズ

ピザメニューにおすすめのトッピングは粉チーズ。ドリンクコーナーにタバスコと並んで置いてあり、勝手にテーブルに持ってきて使っていいようだ。ガストのピザには100円プラスでチーズ2倍にできるオプションがあるが、そもそも粉チーズ無料なのであまり魅力を感じない。

クラフトの100%パルメザンチーズなので味は悪くない。遠慮なく粉チーズを振りかけまくれば、ドミノピザのミルフィーユ生地並みにダブルやトリプルのパウダーチーズ層を形成することができる。

しかしマヨコーンピザに関しては、マヨネーズの味が濃すぎてどれだけチーズを振っても変化が感じられなかった。料理と相性が合えば一発で決まるが、ほかの味が一切しなくなる危険なマヨネーズ。まるで王将の唐揚げについてくる「魔法の粉」のようだ。

マヨコーンが食べられるのは貴重

マヨネーズの量と味の濃さばかりが目立つマヨコーンだが、ピザとしての実力はなかなかだ。ガストのスパゲッティは、ジョリーパスタや壁の穴など専門店に比べると、味付けや下ごしらえで劣ってしまう点は否めない。しかしピザに関してはサルバトーレ クオモと遜色ないクオリティーだと思う。少なくともシェーキーズやグラッチェガーデンズよりは、ガストの方が安いのになぜかおいしい。

なかでもマヨコーンは、本格的なイタリアンではめったに見ることのない創作メニュー。同じB級グルメでも、ナポリタンならアレンジして高級店でも提供されるが、ナポリピッツアの名店でマヨコーンが出るとは聞いたことがない。

おにぎりのシーチキンマヨネーズと似たようなものだ。回転寿司にはマヨネーズ系のメニューがあるが、本格的なレストランでマヨネーズは邪道とみなされているのだろうか。宅配ピザ以外でマヨコーンが食べられるガストは、ある意味貴重ともいえる。

テイクアウトも可能なガストピザ

テイクアウトもOKなので、どうでもいいパーティーで用意する食材としてはうってつけだ。ドミノピザやピザハットで「持ち帰り2枚目無料」のサービスを受けるより、どこにでもあるガストで499円マヨコーンを大量入手すれば、さらに安く済む。

子どもにはむしろ、マルゲリータやシュリンプベーコンよりマヨコーンが受けそうな気がする。昔は母親が作るラーメンより、コンビニのカップ麺の方がうまいと思っていた人も多いはずだ。サークルや研究室の宴会あたりで、学生に食わせるにはぴったりだろう。

一気にジャンクフードと化してしまうので、さすがにガストのマヨコーンも毎日食べたい気はしない。それでもほかにめぼしいメニューがないときに、「お腹が空いたらマヨコーン」と覚えておけば悩むことがない。