渋谷のパルコで行われていた、TOMATO・UNDERWORLD設立25周年の回顧展レビュー。90年代のレコードジャケットが展示されていて懐かしい。ノイズっぽいエフェクトとタイポグラフィーが特徴で、当時はこれが流行していた。
同じくイギリスで有名だったデザイナーズ・リパブリックというグループと一緒に、design plexという雑誌によく出ていた。クラブイベントのフライヤーやVJ映像で、よく真似されていたスタイルだ。
パルコの8階には、パノラマ形式のライブ映像をGearVRで鑑賞できるブースが出ていた。振動チェアも組み合わされていたのはユニークだったが、画質的には「もう一声」という印象。そこまでの臨場感は得られなかった。
FUJIとコラボした自転車
展示はグラフィックと映像がメインだが、FUJIとコラボレーションした自転車が並べられていた。国内100台限定の「Low-Pro」というモデルで、今では入手困難な製品。いかにもTOMATOらしい、マット塗装の渋いカラーリングだ。
シングルギアのピストっぽいが、よく見るとトップチューブが前下がりになっている。TT競技で空気抵抗を減らすために開発された、ファニーバイクというジャンルらしい。
ドロップハンドルの下側を持つと、かなりアグレッシブな前傾姿勢を実現できる。街乗り用のおしゃれ自転車というより、ポジション的には競輪・タイムトライアル用の特殊自転車といえる。
同じくTOMATOのサイモン・テイラーがケルビルとコラボした、ハミングバードというバイクも書籍で紹介されていた。シートチューブが後輪に沿って円形に湾曲し、同じく弧を描くトップチューブと車体後方で接続している。実用性は不明だが、もはや工芸的デザインといえるスチールバイクだ。