ロマサガRSで育成している、趣味のAキャラを紹介するコーナー。今回はロマサガ3に登場したツィー・リンを取り上げてみたい。
Aスタイルの弓キャラだが、特定の敵にクリティカルしたり、魅了付与できるレアな技を持ち合わせている。能力は低いので、ベアと同様、中盤以降は出番がなくなる。
上位スタイルのリリースも望み薄だが、例外的にツィー・リンAはイラストが秀逸。旧作でもパーティーに入れていたので、あえて育ててみたいという魅力を感じる。
ロマサガ3での活躍
ロマサガ3では東方の大草原で仲間にできるサブキャラ。ストーリー中盤以降でしか出会えないのと、弓に適した貴重なタイプだったので、連れ回していた記憶がある。
アスラ道場で鍛えていたら、弓技最強の「ミリオンダラー」もひらめいた。弓では他の武器に比べて不利といわれるが、「でたらめ矢」など全体攻撃できる技が強力で、ザコ敵相手の使い勝手はよかった。
ツィー・リンのイラストは許せる
たくさん出てくる脇役の中では、わりとよく覚えていたツィー・リン。スマホゲームのRSではAキャラどまりだが、数少ない東洋系女性キャラとして、しっかりラインナップされていた。そしてAスタイルのイラストは、個人的に本ゲーム内で唯一見ごたえがあるといえるクオリティーだ。
そもそもツィー・リンの原作イラストは記憶になく、朴とつとした表情のドット絵しか覚えていない。何となく設定年齢より若く見えるが、それはすべての女性キャライラストにいえることだ。
なぜツィー・リンのイラストを評価できるかというと、萌え化しつつも「露出度が少ない」という点に尽きる。ほぼ原作のイメージで正当進化したように感じる。
同じ民族系衣装だったアイシャは、RSで意味不明なテイストに変更されてしまった。そもそもミンサガの時点でイメチェンされてしまった経緯はあるようだが、旧作プレイヤーにとって通常SSの姿は目に痛い。
キャラのイラストが違うのはなぜ?
キャラごとのイラスト、同一キャラの別スタイルまで、まったく画風が異なるのがロマサガRSの特徴だ。常識的に考えれば、世界観とかイメージを統一するのが普通だが、そもそもスーファミ版とそれ以降で原作キャラのテイストも異なる。
旧作ごった煮のソシャゲとして、開き直ってカオスな状況を作り出しているともいえる。イラストは全体的に萌え化する傾向だが、マイナーAキャラはオリジナルの小林智美イラストで間に合わせていたりする。
主役レベルのSSキャラは、クリスマス、正月、バレンタインと、季節イベントごとに新しい絵が出てくる。特にアイシャの振り幅はすさまじく、バレンタインでは見たことのない少女マンガ風に変化した。
ユーザーの嗜好に合わせた多様性
一見、何がやりたいのかわからないが、イベントごとにキャラの装いをがらっと変えることで、マンネリ化を防ぐ工夫とも受け取れる。プラチナアイシャを受け入れられなかった層でも、今回の絵ならガチャを回してくれるかもしれない。
アイシャの既存イラストが不評すぎて元のイメージに戻そうとしたら、微妙に手元が狂って第3のキャラを作り出してしまったともいえる。よく見ると、イベント限定のAキャラという新境地。絵の素朴さは、「Aスタイルらしさ」を意識した結果とも推測できる。
#ロマサガRS pic.twitter.com/AqFBPjUhDZ
— ロマンシング サガ リ・ユニバース公式 (@romasaga_rs) 2019年1月31日
人の好みはそれぞれなので、「これが理想のアイシャ」とよろこんでくれるプレイヤーもいると思う。少なくともこうして地味なツィー・リンを評価する人間もいるくらいだから、限定絵柄目当てにガチャを回すプレイヤーも出るはずだ。Aキャラでも、「かぶと割り」の技を継承させるくらいは使える。
ある意味、ロマサガのフリーシナリオを拡張して、「キャラの絵柄」にも選択肢を持たせた新機能といえる。ガチャの課金システムとロマサガ本来の自由度を組み合わせた、ユニークな企画だ。
何となくSイラストの方が好き
イラストのテイストはちぐはぐだが、全体としてA→S→SSと進むほど、余裕と貫録を感じさせる雰囲気になっている。Aスタイルは子ども、Sは青年修行時代、SSでベテラン荘年に成長したというイメージだ。
無料ガチャでようやくモニカSを引き当てたが、SSとの差はまるでライザップの宣伝、Before/Afterのように見える。
SSキャラはイベント限定も含むため、デフォルメ具合が著しい。それに比べるとカタリナやモニカは、Sスタイルの方が憂いを帯びたクールビューティーという感じで好感を持てる。
イメージが崩れる恐れのないAキャラ
標準SSのモニカはましだが、カタリナは目もとが病んでいるように見える。それでも手持ちキャラの中では最強なので、一軍パーティーに組み込まざるを得ない。
そういう意味では、ツィー・リンはもうこれ以上スタイルが追加される気配はなく、安定して運用できる。イラストのクオリティーだけは、すでにSレベルといえる。
万が一、今後のイベントで限定スタイルが発表されるとしたら興味深いが、萌え化したツィー・リンを見たいかどうかという複雑な心境だ。上位スタイルから技だけ継承して、Aキャラを使い続けた方がましかもしれない。
弓キャラなのに全体攻撃がない
ロマサガRSにおけるツィー・リンは、見た目に反して実力はいまいちといえる。
せっかく弓キャラなのに、クローディアやテレーズのように全体攻撃の「でたらめ矢」を覚えてくれない。最強技もほかの2人は単体SS威力の「落鳳破」を習得するが、ツィー・リンは威力Aの「ハートシーカー」どまりだ。
弓が好きなら、初期パーティーに組み込まれているテレーズAをそのまま運用した方が有利だろう。女性・突属性としてロックブーケにも刺さるし、遠隔攻撃なのでノエルのカウンターも受けない。
インパラ退治にビーストスレイヤー
たまたまリセマラついでにツィー・リンを入手できたので、ベアと一緒に序盤でスタメン起用してみた。攻撃力は同じ突属性でもシャールSSの槍に及ばず、ハンターシフトの後衛で器用さボーナスを付与してようやく並ぶくらい。
強いて使い道を挙げるとすれば、獣特攻のビーストスレイヤーがイノシシやインパラにクリティカルヒットするくらいだ。
序盤ボス戦で魅了が効く
そして序盤ボス戦という限られた状況で、ハートシーカーの魅了付与が効く場合がある。
運が良かっただけかもしれないが、悪鬼、スプリガン、オーガバトラーをツィー・リンのおかげで魅了状態にできた。マヒと同じく最低2ターンは沈黙してくれるので、劣勢でも挽回できる。
ロマサガRSでは、BPとODゲージを溜められるマヒ系の状態異常は利用価値が高い。ロックブーケの登場で、魅了技の有効性が知られるようになったと思う。
ツィー・リンのハートシーカーはBP13消費する大技なので、乱発はできない。3ウェーブ目のボス戦までBPを溜めて、Over Driveで最初に撃てば戦局逆転できるかもしれないという、文字通りの飛び道具だ。
ベアのパリィと同じく、使いどころを選べば序盤で重宝する、玄人向けの渋いスキル。ほかに覚えるのはウィンディSだけなので、ガチャで容易に手に入るツィー・リンにひらめかせる方が簡単だ。
弓キャラのSSに期待
そういえばロマサガRSでSSスタイルの弓キャラはまだ出ていない。武器の種類としては小剣並みに弱いイメージだが、全体攻撃上位版のミリオンダラーが実装されたら評価がくつがえる可能性はある。
弓のSSが出るとしたら、せいぜいクローディアかサラだろう。今のところ人気キャラのコスプレ違いでイベント乱発する傾向なので、それすら怪しいかもしれない。
同じAスタイルとして、中盤以降はベアより出番の少ないツィー・リン。拡張される気配もないのに育成を続けるのは、趣味の領域だ。