京都に来たらまず寄るべき京都タワー。市街を一望できる観光スポット

久々の関西出張。ちょっと野暮用があり、週末京都に滞在することにした。

かつて5年間住んでいて、お寺関係はそこそこ回ったので、今さら京都観光といっても特に思いつくところはない。一番好きな場所は修学院離宮だが、桂離宮と同じで予約が必要なうえ、京都市街のかなり北東の離れたところにあって遠い。

夕方の用事までに、京都駅周辺でさくっと見られるところはないかと思ったら目の前に目に入ったのが京都タワー。地下の銭湯は利用したことがあるが、実はタワーには一度も登ったことがなかった。

昔は駅前に来る用事が少なかったとはいえ、なんとなくお金を払ってまで京都タワーに登ろうという気が起きなかった。街並みを見下ろすなら、左京区の大文字山とかの方が風情がある。高さ131mで、東京スカイツリー(634m)や、あべのハルカス(300m)に比べると全然たいしたことはない。それでも京都市内では一番高い建造物である。

入場料770円で楽しめる絶景

相変わらず地味で、お土産目当ての修学旅行生しかいなそうなタワービルの1階にチケット売り場があった。土曜の昼頃だが、意外とお客さんが並んでいた。

大人770円。スカイツリーの2,570円(450m展望回廊は別途1,030円)、あべのハルカスの1,500円に比べると、良心的な価格設定。

近くのエレベーターからまず11階に上がり、展望エレベーターに乗り換える。高度100mの展望室5階は、スカイツリーほどではないが30人くらいのお客さんで賑わっていた。

盆地のど真ん中に立っていることもあって、どの方向を見ても眺めがよい。

各所に据え付けてある無料の望遠鏡を使うと、南は伏見桃山城くらいまでくっきり見られる。いくつか設置されているタッチパネル式の案内システムは、わりと結構よくできている。

見たいスポットのボタンを押すと詳細が見られる仕組みだが、微妙に表示範囲をずらして独立して操作できるようにしてある。混雑時に何人かで同時に使えるようにした工夫だろう。

午前/午後/夜の時間帯切替もできる。夜景が見られるのはなかなかよい。

一部の観光スポットは360度のパノラマ表示ができるようになっていて、手でスワイプすると視点を動かせる。

京都タワーに年間パスポートあり

京都タワーの年間パスポートを3,000円で発売していた。よそから来た観光客にはあまり意味がないが、地元の人で、知り合いをよく京都タワーに案内する人とかは、持っておいても損がなさそうだ。親戚を案内していたおばちゃんがいたが、もともとガイドをやっているのかやたら詳しく、隣で聞いていた勉強になった。

京都で流行のレンタル着物ショップ

タワーを下りて駅ビルを散策していると、レンタル着物ショップがあった。実はこのあと、駅から祇園経由で二条通まで歩いたのだが、街中のいたるところに着物レンタルの店ができていて、外国人も含め着物を着て歩いている人が多かった。

五条通とか、こんなところに観光客が来るのか、と思われるところまでレンタルショップが並んでいてちょっと意外。あとはリッツカールトンとか、低層の高級マンションが増えたなというくらいで、20年経っても京都はさほど変わらない風景だった。

その他の京都駅周辺のおすすめ観光スポット

京都駅周辺で短時間で寄れる観光スポットとしては、無料なら東西本願寺や東寺、庭園なら渉成園、京町家っぽい建物なら角屋(すみや)がおすすめかと思う。そんな渋いところでなく、高いところから見下ろして町並みの概要を把握したいなら、京都タワーはおすすめだろう。できればその地下にあるディープな大浴場にも行ってみてほしい。

もっと短時間なら、とりあえず原広史設計の京都駅を探検してみるのもおもしろい。エスカレーターで大階段を上って大空広場~空中経路を歩くのが定番だが、中央改札の上の南遊歩道とか、がらがらに空いていて穴場だ。南広場の柱の間の階段とかは、夕方になると鴨川河川敷のようにカップルがたむろしていて異様な雰囲気になる。

グルメなら、京都駅を出た東の新福菜館というラーメン屋がおすすめだ。どす黒い醤油味の中華そばとヤキメシが有名で、基本的にラーメンの汁は完飲する主義だが、これまで唯一飲み干せなかったスープだ。駅ビルの京都拉麺小路に行くよりは新福菜館のスープ完飲に挑戦してみてほしい。