岐阜に移り住んで2週間、ことあるごとにご近所から野菜や漬物をもらえて助かっている。30kmくらい離れたところにスーパーやショッピングモールがあり、週に1度くらい買い出しの車に便乗させてもらって納豆・コーヒーなどの嗜好品を調達すれば、十分暮らしていける感じだ。地元の商店でもかなり割高だが、牛乳や卵の生鮮食品を買えることがわかってきた。
コンビニと違って平気で賞味期限が切れていたりするので油断はできないが。
見てくれより「数で稼ぐ」自家栽培の小振り野菜
今日は地元のイベントに参加したついでに、畑の収穫を手伝わせてもらえた。もう来週には雪が積もりそうなので、その前に野菜を抜いて害獣除けのネットを外さないといけないらしい。
作業といっても実った大根と白菜を引っこ抜いて洗うだけなので簡単だ。何の苦労もせず収穫だけ参加して、大量におすそ分けをいただいたので恐縮だ。
植えた時期が9月過ぎだったらしく、大根は小さく白菜もチンゲン菜くらいの大きさだったが食べる分にもは問題ない。スーパーで売られている見栄えがいい野菜に比べて、自家栽培の小振りな野菜は「数で稼げばいい」という発想が斬新だ。
大根は根っこより葉っぱの部分がたわわになっているのでうまく料理に使えそうだ。大根の葉は実は小松菜・ほうれん草より栄養価にすぐれているというデータがあるが、スーパーで売られている大根は輸送にかさばるのか、軒並み葉がカットされてしまっているのが残念である。
動物性の有機肥料はかなりヤバいという噂
肥料はほぼ無農薬でナタネの油粕くらいしか使っていないらしい。一般にからだによさそうな有機肥料といっても、家畜の糞尿からつくる動物性肥料は牛や豚の飼育に大量の抗生物質が使われていたりするとのこと。さらに発酵が未熟だと殺菌が不十分で、堆肥の中にサルモネラやO157が含まれる危険性もあるとか。
「有機野菜」と聞けば安全に思えてしまうが、裏を知っている農家の人は「そんな危ないもの食べない」とかよくありそうな話だ。
スーパーが遠い過疎地で道の駅は貴重な交易所
ついでに道の駅に寄ったら、こちらも野菜が格安で売られていた。品ぞろえは限られていて並んでいるものも日によってまちまちだが、30km先のスーパーより値段は安いので、タイミングがあえば野菜は道の駅で間に合ってしまう。
チンゲン菜が5本も入って100円、巨大なサトイモも2個で100円。東京のスーパーのだいたい30~50%程度の価格で手に入る気がする。地元産の柿は大入り袋で買えば1個30円くらいだ。
地方に行くとたいてい道の駅は地元野菜の交易で繁盛している。東京都に唯一ある道の駅「八王子滝山」も、休日となれば野菜目当てのドライバーがわんさか訪れる。近所に大きなスーパーもないので、地元の人にとっては日常利用されているのだろう。