ゲオホールディングスの株主優待は、回数制限なしのレンタル50%特典だ。
オンラインの映画ストリーミングサービスが充実した今、わざわざゲオまで行ってDVDを借りる機会は少ない。しかし、もし近所にゲオの店舗があってヘビーユーザーなら、かなりのメリットを享受することもできる。
優待特典を選んでレジで有効化
ゲオの優待特典は、レンタル商品 50%オフか、リユース系の2,000円割引券のどちらかを選ぶ形になる。届いた紙にチェックを入れて、レジに持って行くと割引を有効化してくれる。この際、使わない方の特典には×をつけられる。
これで次の優待発行まで半年間、ゲオ店頭でのDVD、ブルーレイ、CDとコミック類をすべて半額でレンタルできる。使いようによっては、万単位の優遇を受けることもできるといえる。オンライン版では無効なので要注意だ。
ゲオのアプリとセルフレジは便利
ゲオ店内には早くからセルフレジが導入されている。混んでいてもレジに並ばなくてよいうえ、少額でもクレジットカード決済できる。気をつかわずに、カードのポイントを稼ぐことができるのはうれしい。
さらにスマホにゲオ公式アプリを入れれば、バーコードの読み取りで会員IDを認証できる。カードの持ち歩きが不要になりさらに便利だ。
最初はDVDのロックを外す作業がわからないかもしれない。透明ケースについている黒いプラスチックのタグを装置に引っ掛けると、磁石で吸い付く。そのままスライドすると黒いパーツごとごそっと取れるので、ロック部分はそのまま残しておけばOKだ。
決済方法は現金、ポンタ、クレジットカードから選べる。何か画面の右端にカエルっぽいロゴのゲオ独自ペイメントサービスが見えているが、流行らなそうなので調べる気すら起きない。
旧作一週間、税込108円のレンタル料が54円。わずかな割引額だが、何年も積もれば結構な金額になるだろう。
新作を借りた方が割引額は大きいが、貧乏性なのでゲオで旧作以外借りることはめったにない。さらにアマゾンのプライム特典で映画を無料で観られることもわかったので、まるますレンタルビデオ屋に行く機会がなくなった。
イオンシネマの株主優待特典が「いつでも千円」に改良されたので、せっかく映画を観るなら映画館に行きたい気分だ。ポップコーンもタダでもらえるので、もうイオン以外の映画館に行く気がしない。
歳をとると映画を観る時間が惜しくなる
それ以上に、歳を取るにつれて映画を観る時間が惜しくなってきた。おもしろそうな作品はいくらでもあるのだが、映画の評論家や業界の人でなければ趣味の暇つぶしにしかならないだろう。
1日のうち2~3時間あれば、何か他の勉強ができる。本でも読んだ方が差別化を図れるかもしれない。映画の知識をいくら蓄えても、テレビや芸能人の話と同じで飲み会や世間話のネタ程度。それで飯の種を稼げるようにはなりにくい気がする。
といいながら、自分も高校生の頃は、受験勉強の合間に土日は1日3本ビデオを借りてみるくらい映画フリークだった。図書館で古い映画を無料で観られるサービスも最大活用した。
新作はほとんど見尽して、ヌーヴェルバーグからロシアの無声映画まで、手あたり次第に見まくった。確か佐藤忠男の著作だったと思うが、『ヨーロッパ映画』のガイダンス本が参考になった。
大学に入ってから自主製作で映画を撮るマネまでしてみたが、若い頃に映画に関わり過ぎて飽きてしまったのかもしれない。
ツタヤディスカスの宅配サービスがスタートしたときも試してみたが、毎月ノルマが溜まる一方で視聴回数を消化できなかった。今は映画を観るのは月に1本というペースである。20年も経つと趣味は変わるものだ。
Amazonプライムビデオ無料映画の威力
そんな中でいつの間にか始まったAmazonプライムの無料ビデオサービス。ストリーミングでいつでも映画を観られるというのは画期的だ。まるで音楽のプレイリストのように、お気に入りの映画をストックしてリピート再生することができる。
例えば『プラダを着た悪魔』のオープニング。 KT Tunstallの”Suddenly I See”を流しながら、ウキウキ気分で朝の支度をしてみるとか。あるいは『プライベートライアン』の冒頭30分、オマハビーチの歴史的名作シーンだけ観て、戦争系FPSゲームに参加する士気を盛り上げたりできる。
映画をリッピングすると大量のHDD容量を取られるが、ストリーミングでいつでも観られるというのはすごい。Youtube感覚で気軽に映画を消費できてしまう感じだ。
老後の趣味は、もうプライムビデオと青空文庫さえあれば、出費ゼロで無限にエンジョイできそうだ。平日もシニアで混みあう図書館にすら行く必要がない。
それでもゲオに通う理由
これだけプライムビデオが充実していても、わざわざGEOに行く羽目になった理由。それは『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズをコンプリートしようと思ったら、プライムビデオで1・2作目は無料視聴できなかったからだ。
コメディーの棚をいくら探しても目的の作品が見つからなかったが、なぜかラブロマンスのコーナーにあった。上述の『プラダ…』もラブロマンスにあるのは、何か間違っていると思う。
こうして有料で映画をレンタルさせようというアマゾンの魂胆かもしれない。しかし、どちらもHD高画質のレンタルが100~199円なので、ゲオで株主優待適用した方がわずかに安い。
50円の割引でもやしが1袋買えると思えば、寒空の中、苦労してでもゲオに出向く。本屋と一緒で、立ち読み感覚で知らない映画を調べるのも楽しいものだ。