FitbitCharge2がバンド交換で10倍カッコよくなった(ミラネーゼ編)

Apple Watchより機能と価格を抑えたシンプルなつくりが魅力のFitbit Charge 2。他のスポーツ系スマートウォッチと比べて、バンド交換可能でしかもApple Watch並みに豊富なバリエーションを選べるという隠れたメリットがある。

ステンレスメッシュのミラネーゼバンド

公式サイトにはLuxeレザーと、表面の模様が標準版と違うダイヤモンドカットの特別版しかないが、アマゾンにはサードバーティー製のメタルや本革バンドが充実している。色も素材も豊富で迷ったが、イタリア好きのちょい〇オヤジとしては、メッシュのミラネーゼをチョイスしてみた。

年相応に茶色の革ベルトとか選ぶかと思ったが、せっかく最新のスマートウォッチを買ったからには、近未来的なデザインを自慢したいものだ。

届いた製品は値段相応にMade in China。しかし本体接合金具の精度はよく、メッシュの質感やマグネット尾錠もしっかりしていて、2,000円とは思えない高級感を漂わせている。本体側面と同色のシルバーを選んだら、期待通りの一体感があって、バンド交換したとは思えない、まるでこちらが純正品という気すらしてくる。

バンドはステンレススチールの金属製だが、メッシュ仕様で柔軟性があり、金具に一度ループさせてから折り返してマグネットで留める形式。そのため、仕事中にキーボードの打ち込みで机に時計が当たって気になるときは、ベルトをちょっと緩めて上の方にずらすといったことが簡単にできる。

Fitbit本体への接続は、バンド裏面のラッチをスライドさせて垂直にずらすだけで工具不要だ。社外品はこのあたりの加工精度が心配だったが、今回届いた商品はまったく問題なかった。普通の時計のように、バネ棒を専用工具で外してベルト交換するような手間がないので、用途に合わせてエラストマーバンドと交互に付け替えたりして楽しめそうだ。

本体部分には一切干渉しないので、充電装置も既存のものをそのまま使えるのも地味にありがたい。

エラストマーに比べるとやや重く、安全性も心配

何日か、風呂に入るとき以外、睡眠中も24時間つけてみたが、金属バンドでさほどの違和感は感じなかった。メッシュ構造になっているので、普通のステレンスベルトより通気性はいいようだ。ただ、初期仕様のウレタンバンドに戻すと、重さが半分くらいになると感じた。

Fitbit公式サイトによると、エラストマーバンドの尾錠は「医療用スレンテススチール」でできていて、安全性に配慮されているようだ。そう考えると、中国製の格安ミラネーゼベルトを24時間、素肌に密着させておくのは何となく不安である。

ストイックにメッシュバンドで通して見た目のカッコよさを選ぶか、軽くて楽ちんで身体にやさしそうなエラストマーバンドに戻すか…悩ましいところだ。

本革バンドも種類豊富。エルメス風の二重巻きも

FitbitCharge2向けには、ウレタン・金属以外に本革製の交換バンドも何種類かリリースされている。Fitbit公式のLUXEレザーは本体接合部分ぎりぎりまで革素材になっていて隙がないが、アマゾンに並んでいる革バンドはステンレスとのハイブリッド構造である。その方が加工が容易で、パーツの共通化を図れるためだろう。

ちょっとおもしろいのは、Fitbit用の替えバンドで、エルメスのDouble Tourを意識した二重巻きのロングバージョンが出ていることだ。

本家のAppleWatch & HERMESのコラボモデルは専用文字盤デザインが数種類インストールされていて、お値段118,800円~(税別)。さすがにこちらも格安の中国製ダミー商品が出回っている。雰囲気だけでもセレブな気分を味わいたい方は、2,000円で手に入るFitbit版のエルメス風バンドをどうぞ。

往年の時計名機を連想させるCharge2の秀逸デザイン

FitbitCharge2はApple Watchよりスマートな縦長フェイスで、バンドと同じ幅に本体が収まっているため外観がすっきりしている。見方によっては太めのバングルというか、アクセサリーのように考えられなくなくもない。

四角い文字盤の腕時計としては、古くはカルティエのタンクや、ジャガー・ルクルトのレベルソが有名で、そこはかとなくアンティークな高級感を感じさせる。最近ではティファニーの文字盤が90度回転したEAST WESTなんて変わり種も出ている。

ハイブランドには手が出なくても、アクセサリー的なバンド一体型時計としては、カバンドズッカのチューインガムに憧れていた。こちらは女性向けというイメージが強くて、なかなか手が出せなかったが、実はメンズ用も出ていたようだ。

見た目スマートなFitbitCharge2を着けていると、なぜかこれらの高級時計を連想してリッチな気分になってくる。ベルトとフェイスが一体化しているためか、厚みのわりに軽く見えるのがCharge2の不思議なところだ。

気分はローゼンダールかヴェントゥーラ

アナログ時計なら丸い文字盤が正統派だと思うが、デジタル時計ならレクタングラー型の方が理にかなっていると思われる。FItbitの時計ディスプレイデザインのいくつかは、MOMA所蔵品のROSENDAHL / Flemming Bo Hansenを真似ている。

ローゼンダールのWatch1にはステンレスベルトのバージョンもあって、現在は品切れだがソリッドなメタルの質感がマニア垂涎の逸品であった。FitbitCharge2を無垢の金属バンドに替えたら、似たような感じを表現できそうだ

さらに妄想を膨らませれば、気分は往年の名機、VENTURAのV-TEC Alpha IIである。こちらは10万以上する高級品だが、気分だけならFitbitで味わえる。

金属ベルトについては似合う人を選ぶかもしれないが、Charge2交換用にはシルバー以外にブラックやゴールドのカラーも出ている。

メタルバンドのFitbitは、スポーツバンドの安物AppleWatchより高級感を演出できるかもしれない。最新スマートウォッチを友達に自慢するなら、話のネタにゴージャスなメタルバンドに替えて持って行くのもよさそうだ。