ビューカードで一番使えるビックカメラSuicaカードがさらに魅力アップ

クレジットカードに並みならぬ情熱を注ぐけんこうさん。かつては信用情報機関のCICに通い詰め、五大国際ブランドすべてのクレヒスを積み重ねようと躍起になっていた。20代ではじめてゴールドカードを入手した時は、ビックリマンのゴーストアリババを手に入れたときのようにうれしかった。いつの時代も男の子は、それを持っているだけで自分が強くなったような気になれるカードやシールが好きなのだ。ビックリマンからカードダスを経てクレジットカードへ…やっていることは変わらない。

年会費無料のゴールドカード(厳選)

ただし、カード集めに際限なくのめり込まないように、自分としては「年会費がかからないカードしか持たない」という基準を設けている。ゴールドカード以上は基本的に年会費がかかるが、年間一定額以上の利用で次年度の年会費が無料になる(毎年基準クリアすれば無料で持てる)ものがいくつか存在する。

その中でも、無料基準の年間利用額が30万と低かった(そして来年から60万にアップしてしまう)シティバンクダイナースクラブカードは、利用可能な空港ラウンジが多く、リージャスとの提携もあって価値が高かった。しかし発行会社がSMBC信託銀行に変わってサービス改悪が続いており、いつまで無料で持ち続けられるか怪しい状況だ。

また、一定条件を満たしてインビテーションを受けないともらえないが、例外的に無条件・永年無料で持てるイオンゴールドカードも興味深い。特に、イオン銀行に口座を作ってイオンカードセレクトをゴールドに育てると、ポイントクラブの優待やイオンラウンジ、イオンシネマの割引きなど、様々な特典がついてくる。

クレジットカードリストラ「そして3枚が残った」

数年前からミニマリストに転向して、ほとんどお金を使わなくなった。特にクレジットカードで買うような贅沢品は真っ先に切り捨てられ、カードを何枚も持っていても意味がないと気付いた。各カードの利用残高や明細を整理するのも面倒になり、結局クレヒス修行は諦め、カードの大リストラを決行することにした。

カード会社に電話して解約しまくり、最終的に手元に残ったのは前述のシティバンクダイナースクラブカードとイオンカードセレクトゴールド、そして今回紹介するビックカメラSuicaカードだ。

And then there were three…まるでピーター・ガブリエルを筆頭に主要メンバーが抜けてしまったGenesisのようだ。しかし、曲者がいなくなったおかげでフィル・コリンズ中心のポップバンドとしてメジャーになった第二期のように、選りすぐった3枚のカードは大活躍している。

さらに1枚だけ残すとしたらビックカメラSuicaカード

年間の決済額がさらに少なくなってきたので、ダイナースの60万基準は来年クリアできなさそうだ。イオン銀行ポイントクラブも、半年で50万使ってステージ3に到達するのは難しくなってきたので、通常還元率が0.5%と低いこともあり、使う気が失せてきた。

もし1枚だけ身の丈に合ったクレジットカードを残すとしたら、ビックカメラSuicaカードを選ぶだろう。以前はキャッシュカード兼用のものを財布にしのばせていないと、いざ現金が必要になったときATMで下ろせず不安だと思ったが、電子マネーが普及してほとんど現金を使わなくなった。さらに進んで、手帳やスマホケースにお札を挟んでおけば、財布すら持ち歩かなくなった。

BIC Suicaの券面はダサいが実力は折り紙付き

クレジットカード業界では昔から評価の高いビックカメラSuicaカードだが、デザインの垢抜けなさも一頭地を抜いている。ホログラムやデザイン要素がまったくない、のっぺりした緑色のグラデーション。Suicaテーマカラーが緑であるのはわかるとしても、なぜ芸のない単色グラデーションなのか。普通のSuicaカードも同じ配色だが、緑の背景にSuicaロゴを抜いて、いい感じのフラットデザインになっている。ビックSuicaの方は、まるで素人が意味もなくワードアートの立体見出しをつくったような印象だ。

しかし最近はSBIのように、平なのにブラック券面の紛らわしいカードも増えているから、ビックSuicaカードのチープさは内容に見合っていて、かえって好印象かもしれない。スーパーの特売チラシがデザイン雑誌のAXISみたいにスカスカでかっこよかったり、しまむらのウェブサイトがVOGUEみたいにバキバキなモードだったらなんか変だろう。

新幹線をスマホ予約、チケットレスで乗れる

ビックカメラSuicaカードを作った最大の理由は、それがビューカードのType1であるということだ。つまりスマホのモバイルSuicaに紐づけできて、EX-ICカードなしで新幹線に乗れる。

かつてはそのためだけに、JR東海のエクスプレスカードを持っていたが、還元率も低く新幹線以外に利用価値がないので、真っ先にリストラの対象になった。それでも出張で東海道新幹線はよく使うので、券売機にもみどりの窓口にも並ばずに、スマホ画面で直前に予約できてチケットレスで乗車、さらに割引も効くエクスプレス予約の便利さは手放しがたい。

そのため、むしろビューカードの中から一番使えそうなのを選んだらビックカメラSuicaが残った、という感じだ。通勤でJRは使わないので定期券機能は不要だし、ルミネなんて死んでも行かない。渋谷~新宿が活動エリアなので、家電屋といえばヨドバシ、ヤマダよりビックカメラを昔から利用していた。ビックカメラのポイントカードは普段から持ち歩いていたから、クレジットカードと兼用できたらそれも便利だと思った。

ビックカメラの買物で還元率を最大化する方法

ビックカメラSuicaカードの還元率は、通常のカード利用でビックポイント0.5%、ビューサンクスポイント0.5%で合計1%だ。以前はビックポイントを等価でSuicaにチャージすることができたらしいが、有名なサービス改悪で2/3に減額されてしまうようになった。しかし、Suicaのオートチャージで、ビューサンクスポイントが1.5%還元となるメリットは健在である。

そのため、ビックカメラ店頭で支払する場合、普通にビックSuicaのクレジットカード払いだと他カードのようにポイント2%引きはないが、11%の還元率になる。ここで面倒だが、カード提示してポイント付けた後、Suicaで決済すると11.5%還元になる。カードかモバイルSuicaにチャージできる上限は2万円なので、ビックカメラの買い物で2万円以下なら、Suicaで決済した方がややお得である。最近ビックカメラで買物すると、有効期限付きの13%還元チケットをもらえるので、普通に家電を買うときは併用するとよい。

Suicaはもはや現金のように、どこのコンビニでも使えるようになったから、どんどんチャージした金額が減っていく。しばらく電車に乗らない日が続くと、オートチャージされずあっという間に残額がなくなって、モバイルSuicaの手動チャージを行う羽目になる。WAONのチャージ上限額は5万円なので、Suicaももっと増やしてほしいところだ。(※ちなみにWAONの1回のチャージ限度額が29,000円という微妙な金額なのは、3万円以上だと領収書に収入印紙が必要だかららしい)

自転車用品、サプリメントの品ぞろえが最近すごい

さて、通常利用で0.5%貯まるビックポイントの方だが、できれば目減りしてSuicaと交換するより、そのまま使いたいところだ。朗報なのは、最近ビックカメラが家電だけでなくスポーツ用品や医薬品も扱い始めたという点だ。

渋谷や有楽町の大型店舗に行くと、メリダやルイガノはまだしも、FUJIやFELTの本格的なロードバイクが並んでいてビビる。シマノのコンポーネント部品なら105からデュラエースまで大抵そろうし、ウェアやバッグのアパレル類も充実している。プロテインやアミノ酸のサプリメントもビックポイントで購入できる。価格もアマゾンや楽天で買うのと、さほど変わらない感じだ。ビックカメラのコンビニ化が進んでいる。

もしゴルフや自転車、筋トレが趣味の人だったら、普段のカード利用でたまるビックポイントで、プロテインやアミノ酸を効率よくゲットできるだろう。たまにビックカメラに寄ってSuicaで買物しつつ、ビックポイントでスポーツようかんとかアミノバイタルの消耗品を調達するのがおすすめだ。

家電はネット通販の方が安くて在庫も選べる場合が多いので、正直ビックカメラでは自転車パーツとプロテインしか買わなくなってきた。ニッチだが、市民アスリートに一番おすすめできるクレジットカードはビックカメラSuicaカードだ。