スマホアプリのロマンシングサガ リ・ユニバースは、基本的に無課金でも楽しめるゲームだ。そしてむしろまったく課金しない方が、頭を使って長く付き合えそうな予感もする。
課金要素の1つはガチャだが、ゲーム内で普通にジュエルを貯めて天井付きガチャを回すこともできる。スタミナ回復やアイテム購入にジュエルを使わず、ひたすら貯金し続ければ、いずれ必要な45,000は集まる。
その段階でイベントガチャを回し、目当てのSSキャラを確実に手に入れるのが手堅い戦法のひとつといえる。毎日ひたすら無料ガチャを回して上位スタイルの排出を待つか、数週間プレイして4.5万ジュエル貯めるか…ロマサガRSを無課金でまったりプレイする醍醐味を紹介しよう。
課金インセンティブ=ガチャ
このゲームでもっとも強力な課金の動機付けは「ガチャを回したい」という誘惑だ。
ストーリーも中盤以降になると、SSスタイルのキャラが複数いないと歯が立たなくなる。さらにパーティー内で攻撃・防御の属性や役回りにバリエーションを持たせないと、苦手な敵に対応できない。こうした「やや高め」の難易度設定は、ロマサガらしいともいえる。
また、旧作のキャラに思い入れがあるとか、趣味のパーティーを構成するにもガチャが必要になる。無料で配布されるS以上のキャラには限りがあり、1日1回無料で回せるガチャで出るのは Aランクのマイナーキャラばかりだ。
イベント限定キャラの是非
すでに目当てのキャラを持っていたとしても、クリスマスや正月などイベントごとに限定キャラがリリースされてくる。それぞれ戦闘シーンのドット絵は凝っているし、良し悪しは別として興味深い萌え絵もついてくる。
SSなので戦力になることは間違いないが、旧作の小林智美イラストからイメージが変わりすぎたキャラも多い。スタイル詳細のイラストは、戦闘時の連携・OD発動でたびたび目にすることになる。
クリスマスのサンタ姿などは、そのうち季節外れ感がはなはだしくなるだろう。正月の着物姿はまだ許せる範囲だが、これから夏にかけて水着が出てくると思うとおそろしい。露出度高めのサンタが出たくらいだから、きっと夏にはロマサガでも水着をやるに違いない。
できれば季節感のないノーマルな装いのSSキャラを手に入れたいが、プラチナガチャで手に入る標準体は「課金しても確実に手に入らない」仕組み。そのあたりはうまい設計になっている。
課金しても確実ではない
ロマサガRSで興味深いのは、課金してガチャを回したとしても「目的のキャラが出るかは運しだい」という点だ。
たとえ3千円払ってプラチナガチャを10連回したとしても、保証されているのは「S以上一体確定」。運が悪ければSSキャラは1体も出ない。そしてSSの提供割合は合計5%かつ特定キャラは0.21052~0.33333%という確率。
七英雄や正月のイベントガチャなら、特定キャラの排出率が1%まで優遇される。素直に考えれば10回まわしても10%。100回まわしても1体確実に入手できるとは限らない。
ただ、七英雄のピックアップガチャを10連回してみたら、いきない初回でノエルSSが出た。同時にSS2体出ることもあったので、確率操作してビギナーズラックが演出されているようにも思われる。
確実にSSキャラを入手する方法
イベントキャラ限定だが、確実に目当てのSSキャラを入手する手段がひとつだけある。ガチャを1回まわすたびに100枚メダルがもらえて、15,000枚集めると任意のキャラ1体と交換できるルールだ。
ガチャ1回=300円だから、トータル45,000円支払えば確実にゲットできる仕組み。ただしプラチナガチャの場合は、メダル15,000枚でも「SS確定10連プラチナガチャチケット」がもらえるだけ。SSは手に入るが、それが目的のキャラかどうかという保証はない。
2019年1月27日時点で、課金して確実に手に入るSSキャラは、ロックブーケかバーバラのみ。前者は「生命の水」を習得できるので、回復役として今のうちに手に入れておいても損はない。
パーティー内のバランスが大事
序盤ではどんなキャラでもSSなら重宝するが、中盤以降はパーティー内で役割分担できないと、せっかく手に入れても出番がなくなる。ガチャで使えないSSキャラが出てくるくらいなら、既存キャラとかぶってスタイル限界突破用のピースと交換できた方がありがたい。
これまでに無料配布されたキャラ(ヘクター、ジェラール、正月グレイなど)は、攻撃が斬属性に偏っていた。斬弱点の人型敵に対しては圧勝できるが、斬耐性のパイロヒドラには苦戦することになる。リセマラするなら、突・打属性のSSキャラもバランスよく入手したいところだ。
ためしにゲーム内でもらえるジュエルでひたすらガチャを回し続けたら、入手できたSS10体のうち6キャラも剣~大剣の斬属性になってしまった。3日前に無料配布された柄違いのSSジェラールも、すでに持っていたので全然うれしくない。ピースに変換できないうえ、同一パーティーに配置できない縛りがあるようだ。
特にこのゲームでは回復役が貴重で、S~Aスタイルのウンディーネ、マライア、アガタを手に入れるのはSS1体出すより難しい。
もっとも貴重なSSのサポーターロールは、ロックブーケが出るまでは「螺旋回廊チケットガチャ」(課金しても回せない)のソフィアしかいなかった。螺旋ガチャ用のチケットは戦闘でしか手に入らないので、リセマラも効かない。
45,000円払うかどうか
SSイベントキャラ入手のために、45,000円を払うかどうか…。ピックアップキャラの排出率は1%なので、100回(3万円)まわして1体出るのが標準的な期待値。マックス4.5万まで注ぎ込むのは、運が悪かった場合の保険といえる。
たかだかスマホのゲームに投資するには大金だが、ロマサガRSのターゲットは小中学生の頃に旧作をプレイした40歳前後だろう。懐かしのキャラをスマホで育てたいとなれば、数万単位で課金する人が出てもおかしくない。
今のところユーザー同士の対戦・交流というソーシャル機能は実装されていないが、追加されればガチャ課金のインセンティブがさらに高まると思われる。
課金しない方が楽しめる
ガチャでの特定キャラ入手が確率に左右される以上、たとえ数千円でも注ぎ込むのは馬鹿らしく思われる。
これは投資額でユーザー間に著しい格差が生じないための配慮ともいえる。何となく天井額まで注ぎ込む人と、まったく課金しないプレーヤーに二極化しそうな気がする。そしてロマサガRSというゲームに限っては、むしろ無課金という縛りを設けた方が楽しめるのではないかと思う。
湯水のようにお金をつぎ込むより、手持ちの札で工夫を凝らして攻略していく方が頭を使う。SSが1体もいないとさすがに限界はあるが、キラリと光る個性をそなえたAキャラを使いこなすのも醍醐味だ。
個性的なAキャラを増やしてほしい
運営側への要望としては、役割のかぶるSSキャラをイベントごとに乱発するより、ユニークな技・術を持ったS~Aキャラを増やした方が盛り上がると思う。すでにキャラ数は100体以上あるが、どれも技や特性は似ていて、単に絵柄が違うだけというのはつまらない。
GB版サガではないが、モンスター系の見た目なら、せめて攻撃手段もそれっぽくしてほしい。サガシリーズといってもスーファミ以降が対象かもしれないが、やはり敵の肉を食って進化するような、女神転生的要素があった方がおもしろい。
その意味で、回復術を持つキャラを絞っているのは何か訳があるのだろう。1月に入ってリリースされたロックブーケの価値を高めるためともいえるし、ソフィア目当てで螺旋回廊に挑戦させ続ける動機づけとも推測できる。
ジュエルを消費しない縛り
初回のリセマラ以外「ガチャを回さない」というルールに加えて、「ジュエルも消費しない」という縛りを設けるとさらにロマサガRSを楽しめる。
最低限、道場の訓練用木人を3体修理するのに1,500ジュエル消費するだけ。スタミナ回復にもアイテム購入にも一切ジュエルを使わないと決めれば、なんとなく現実世界で貯蓄しているような感覚を味わえる。
ためしに2つ目のアカウントで「ジュエル未使用」縛りを設けてみたが、2週間ほど続けたら4万ジュエルは貯まった。あと5千集めれば、イベントガチャを回してSSキャラを確実に入手できる算段だ。
無課金かつジュエル未使用でも、いずれ課金45,000円相当のSSキャラは手に入る。そしれ連続ログイン14日のボーナスで、SS確定ガチャチケットももらえる。もちろんイベントガチャの序盤で目当てのSSキャラが出たら、残りのジュエルは次回のガチャに向けてセーブできる。
ゲーム内貯金という楽しみ方
運に左右されるガチャにお金を払うより、「ゲーム内で45,000ジュエル貯める」と目標を立ててみるのも一つの楽しみ方だ。ほかに換金はできないが、いずれガチャを回すなら現実世界の45,000円と等価といえる。
せこいプレイだが、おかげで毎日1回まわせる無料ガチャが楽しみになる。戦闘回数を重ねてスタミナが切れたら今日は終わり。せいぜい1日1時間、ゲームにはまりすぎずに健康的に過ごせる。
リセマラ入手と無料配布の雑多なSSパーティーでも、特性がばらけていればNormalのシナリオは全クリアできる。回復役が一人もいなくても、陣形やOD連携のタイミングを工夫すれば力技でなんとかなるだろう。敵の攻撃パターンもランダムなので、実力が拮抗していたらバトルも運しだいという側面がある。
特に期間限定のイベントで、「○日以内に手持ちのリソースでクリアして報酬ゲットできるか」と作戦を考えるのがスリリングだ。正月イベントの「だるま集め」は、ギリギリ技・術覚醒の秘伝書が足りず(クエストで入手できない)、コンプリートできないのが悔しかった。