近所の市営プールからレジオネラ菌が検出されて、しばらく営業停止になってしまった。せっかくの機会なので、少し遠出して近隣の公営プールを試してみようと思う。とりあえずネットで調べて行ってみたのは、八王子市の甲の原体育館。
温水プールにレジオネラ菌
レジオネラ菌は40度前後のぬるい温度で活発に繁殖するので、温水プールや付属の風呂・ジャグジーは適温といえる。ぬくぬくした環境で育ちやすい人間味のある細菌だ。
空調系統からエアロゾルでばらまかれると避けようがない。公園の池にもいるらしく、噴水のまわりにはうようよ漂っているおそれもある。
加湿器は感染源になりやすいので、水は継ぎ足さずにこまめに交換した方がよいだろう。電気ポットは毎回沸騰させるので菌も死滅するかと思うが、直に口に入れるものなので毎回お湯は交換したい。
そういえば今回レジオネラ菌の出たプールに行ってから、3日くらいインフルエンザのような症状が出て寝込んでいた。風邪かと思って家で安静にしていたら直ったが、菌で発症するポンティアック熱だったのかもしれない。レジオネラ肺炎で重症になると、死亡率15~30%というデータもある。
1時間200円から利用できる
甲の原体育館の温水プールは市内・市外関係なく1時間200円から利用できる。たいていの市営プールは2時間が最低利用単位なので、めずらしい設定だ。時間がないときや体調に合わせて、ピンポイントで短時間利用できるのはありがたい。
利用方法は、入口横の券売機でチケットを買い、受付で時間を打刻してもらう方式。帰りにチケットは回収されるので、時間オーバーしていると超過料金を取られる。やはり2時間の枠で利用する人が多いのか、2時間400円チケットも販売されている。
2時間400円の単価は普通といえるが、民営スポーツクラブの都度利用に比べれば圧倒的に安い。10回分に1枚おまけがついて10%オフ換算で利用できる、回数券も販売されている。
プールはきれいで人も少ない
プールは25m×6コースあって標準的な広さだ。歩行OKの遊泳ゾーンが3コースを占め、残り2コースが片道通行、1コースが往復コースになる。
わりと新しい施設なのか、公営プールにしてはきれいに見えた。監視員のスタッフさんもなぜか常時3人くらいいて、サービスが手厚い。平日の昼下がり、連続で泳げるコースは各1~2名しかいなかったので、ストレスなく泳げた。
できれば往復コースで淡々と泳ぎたいが、ペースの速い先客がいたので片道コースをぐるぐる回ることにした。端まで泳いだらコースロープをくぐって隣の片道コースに移り、一方通行で戻ってくるという方式だ。
場所によってはコースロープなしで2コース分解放し、反時計回りでぐるぐる回るところもある。オープンウォーターに近い環境といえる。ペースの速い人・遅い人が混ざって泳ぐので、トライアスロンのスイム練習には適している。さらに隣のコースで水中エアロビクスのレッスンなどやっていると、波が立ってさらに海らしくなる。
1時間チケットで40分は泳げる
途中で10分間の休憩タイムになったのでプールを出た。1時間のチケットだと、着替えとシャワーの時間を引いて40分くらい泳げる計算。40分間、早いペースで泳げば2kmはこなせる。
ロッカールームに無料のドライヤーと、ハヤブサ技研の水着脱水機が設置されていたのは地味にうれしい。
まわりに坂がたくさんある
甲の原体育館は気に入ったが、まわりに起伏が多くてアクセスするのが少々厳しい。北の方角から多摩川を超えてくると、滝山城と創価大のあたりで3つくらい坂を超えないといけない。先週積もった雪がまだ残っていたので、自転車で走るのに神経を使った。
自転車で坂を越えてプールまで往復すれば、それもいいトレーニングになる。料金は安いので、あえて遠くの市町村にある公営プールに通うというのもありかもしれない。