e-Taxソフトを使った法人税の電子申告。証明書関連のエラーではまったが、ソフト上で電子証明書を更新したら問題解決できた。
電子署名前のエラー修正
e-Taxソフトですべての申告書類を「作成完了」状態にすると、左列のメニューボタン「署名可能一覧」から電子署名できるようになる。今回は自分個人のマイナンバーカードを使ってみた。
署名する際に書類に不備があれば、先に修正するように指示される。たとえば別表1で「適用額明細書提出の有無」に記入がない場合など。同じ別表1でも、「決算確定の日」は空欄のままでエラーが出なかったりする。
別表の編集画面に戻って修正・保存・作業完了を繰り返し、エラーがなくなるとようやく署名できるようになる。
その後、左列のメニューボタン「送信可能一覧へ」を押すと、署名済みの申告データがリストアップされる。データを選んで送信しようとすると、「SC00X010…別の利用者のデータです」という不可解なエラーが表示された。
電子署名には個人のマイナンバーカードが使えるが、送信する際には会社の情報が必要なようだ。事前に取得していた法人の法人の識別番号(16桁の数字)と暗証番号を入れてログインすると、このエラーは出なくなった。
データ送信時のエラー
そのまま送信完了できたが、今度は受信メールにエラー情報が含まれていた。
「即時通知結果表示」画面に出る「エラー情報」は空欄だったので、うっかり見落としてしまうところだった。e-Taxでデータを送る際は、税務署から届くメールの内容をしっかり確認した方がいい。
「受信通知表示」のボタンを押すとメールの詳細を見ることができて、一番下のエラー情報に何か書かれていた。
HUBH139E:納税者の方(本人)の電子証明書が登録されている電子証明書と異なるため、電子証明書を確認の上、再度送信してください。(…略…)
よくわからないが、文面から察すると署名した電子証明書が税務署に届けてあるものと違うらしい。個人のマイナンバーカードでは、やはりダメなのだろうか。
法人用の識別番号やマイナンバーは取得したが、署名用のICカードは受け取っていない。念のため拡張子.p12の電子証明書ファイルがないかPC内を探してみたが見当たらなかった。これまで法人の税務申告でp12ファイルを使って署名した記憶もない。
送信後は署名をやり直せない
昨年は個人のマイナンバーカードで署名して、似たようなエラーが出たが送信をやり直したら解決した。
しかし一度送信・受理されてしまった申告データは、前に戻って署名をやり直すことができない。エラーメッセージには「再度送信してください」とあるが、最初から申告データを作り直すしかないのだろうか。
さすがにそれは面倒なので、もう少し粘って調べてみた。最悪e-Taxを諦めて紙の申告書に手書きする手もあるが、税務署に郵送する手間と切手代が気になる…
別名保存すると署名を削除できる
「申告・申請書一覧」画面で対象データを右クリックすると、「署名削除」というメニューが出てくる。これを押すと「送信が完了した申告・申請等の内容を変更して保存することはできません」と警告が出て、別名で保存するように指示される。
適当に名前を付けて保存すると、記入内容はそのままで署名だけ削除されたコピーをつくることができた。
この段階で、書類上の提出日が古いままだったことを思い出し、「基本情報変更」メニュ-から今日の日付に修正しておいた。
基本情報を更新すると、「作成完了」だった別表や内訳書がすべて「作成中」状態に戻されてしまうようだ。ひとつずつファイルを開いて、完了状態に戻す必要が生じた。
利用者情報登録で電子証明書更新
署名が削除された申請データのコピーに、再びマイナンバーカードで電子署名を行う。そのまま送信したが、受信通知を見るとやはり同じエラーが出てしまっている。
もう一度データを別名保存して3回目のトライ。今度はダメもとで、e-Taxソフト内にある電子証明書の情報をアップデートしてみた。
左列メニューの下側にある「利用者情報登録」から「電子証明書登録・更新」を選択。すると電子証明書のメディアとして「ICカード」か「他メディア」を選べる。
「他メディアを利用」を選択すると、ファイル参照およびパスワード入力の画面になる。もし電子証明書ファイルがあれば、ここでファイルを指定すればよいのだろう。
しかし今はそのようなファイルが手元にないので、「ICカード利用」を選択。
続いて公的個人認証サービスを選び、そこから個人のマイナンバーカードを読み込ませてパスワード認証を済ませる。これで電子証明書の更新は完了できた。
原因不明だが解決
更新後に電子署名して送信してみると、今度は例のエラーが出ずに無事受理された。受信メールには申告書の所得金額や繰越欠損金も正しく記載されている。見たところほかに問題はなさそうだ。
原因不明だが、ソフト内で証明書を更新したら個人のマイナンバーカードでも作業完了できた。年に一度しか使わないので、何かしら登録期限のようなものが過ぎてしまったのだろうか。
今年もトラブル対応で時間を取られたが、なんとかe-Taxで法人税の電子申告を済ませることができた。
控えのPDFを一括印刷
電子申告の場合、e-Taxソフトから印刷したPDFが控えの代わりになる。税務署の受付印は付かないが、ほかで提示を求められた場合はこのPDFを見せれば間に合う。
PDFをプリントするには、「申告・申請等一覧」から対象データを選んで右下のボタン「一括印刷」を押す。
各書類がバラバラのPDFファイルに出力されるので、Acrobatがあればひとつに結合しておいた方がのちのち便利だ。