シェイク・シャックやウマミバーガー、TEDDY’S Bigger Burgersなど、海外の高級グルメハンバーガーが続々日本上陸。昔からある、こだわりのちょっとリッチなハンバーガーといえば、モスバーガーより高級感があるフレッシュネスバーガー。
実は駒場エリアに1号店の富ヶ谷店がある。創業者の著書でも開店時の奮闘ぶりが描かれていて、ハンバーガーのルーツを求めるならぜひ訪れてほしい名店だ。
アーリーアメリカン風のレトロな外観とインテリア
『手づくり創業記』の本によると、メンテナンスに苦労したらしい屋外看板がいい味を出している。狭い店舗だが、外からオーダーしてテイクアウトすることも可能。
どの駅からも均等に離れた微妙な立地だが、東大の学生と近隣のセレブ住民で、ある程度の需要は見込めるのかもしれない。隣はガソリンスタンドだったが、近年コンビニに代わったので、競争が激しくなったと思う。もう少し西にも住宅街に忽然とコンビニが増えた。
メニューはアボカドバーガー630円など、マックよりは当然高級。店内が狭い分、目の前のキッチンでハンバーガーを焼いてくれたり、ライブ感はある。
ハンバーガーのバンズは、パンプキンとゴマを選べるが、最近「低糖質」タイプも加わった。味覚としては、ファーストフードのハンバーガーショップのように人工的な刺激を感じない、滋養に溢れる噛みごたえという感じだ。
創業当初から変わらない奥さん手作りのバナナケーキ
創業者の奥さんがつくって人気を博したらしいバナナケーキも注文。普通のケーキ型をイメージしていたが、輪切りにした食パンのような見た目だった。食べてみると、中身はほぼ丸ごとバナナという感じ。理科の実験で臭いを嗅がされる、酢酸エステルのバナナ香料ではない。
店内に置いてある本は、モノ・マガジンとか料理本に混じってエリック・リースの『リーン・スタートアップ』英語原著があったり、微妙に意識が高かったりする。
フレッシュネスバーガー創業者の栗原幹雄さんは、ハウスメーカーに入社後、義兄とほっかほっか亭を創業し、建築と飲食店のノウハウを生かしてハンバーガー屋さんを始めたという経歴。著作によると、富ヶ谷の店舗は自分で図面を起こしてデザインされたらしく、スケッチが載っている。
どんな飲食チェーンにも伝説の1号店は存在するが、わりと都心に近くて気軽に行けるフレッシュネスバーガー1号店。フランチャイズの店舗とは一味違うこだわりを体感できる。