連日猛暑のお盆時期、少し気分を変えて、開発ミーティングを外部の貸し会議室で行ってみた。Spaceeというサービスでウェブ予約した渋谷の会議室は、平日朝5~9時の間は1時間280円(税込)。カフェでコーヒーを飲む料金で、完全個室で空調も効いたプライベート空間を利用できる。
立地は微妙だが、内輪のミーティングには問題ない
予約した会議室は、道玄坂のいかがわしい界隈にあるマンションの一室。正直、外部のお客さんとの打ち合わせには全然向かない。商売柄、待ち合わせのドキドキ感を演出したいならありかもしれないが、普通のビジネスミーティングでは違和感がありすぎる。
以前、バーチャルオフィスに登記していたときに、お客さんとの打ち合わせで提携している貸し会議室を利用したことがあるが、これと似たようなものだった。マンションの前で待ち合わせて「ここですかね?」という感じでメールに案内があった部屋に入ると、素っ気ないテーブルセットが置いてあるだけ。会社として体面を気にするなら、リージャスクラスの高級貸し会議室を利用した方がよいだろう。
ただし、社内や知り合い同士の打合せなら、ルノアールやミヤマ珈琲のカフェ系貸で借りるより、マンション型の会議室の方が安価。飲み物は出ないが、飲食物持ち込み自由で、1時間数100円から4人くらい入れる個室を確保できる。打ち合わせのほか、プログラムの開発とか軽作業にもよさそうだ。
狙いは午前中の格安時間帯
Spaceeのサイトでいくつか候補を検討したが、たいてい朝から夜にかけて段階的に利用料金が上がっていく。今回借りたところも、9時までは1時間280円だが、22時以降は1,200円。さらに土日だと一律1時間1,400円になる。時間帯によって料金が激変する、カラオケボックスのような設定だ。
ウェブ予約でクレジット決済できて、宛名を設定して請求書も印刷可能。
外見のわりに清潔感あり。設備もまあまあ
ウェブに出ていた写真の通り、地味なテーブルとホワイトボードはある。ただマーカー類は軒並みインクが切れていて、使い物にならなかった。
マンション自体の怪しさとは別に、部屋とトイレはわりときれいに維持されている。普通のワンルームなので、流しにキッチンもついているが、ゴミは原則持ち帰り。ロビーの郵便受け下のごみ箱に捨てて、と指示されている。
入るときは玄関に鍵がかかっておらず、途中退出の際も鍵をかけられない。そのため、ランチタイムなどに全員で外出するときは、荷物を持って出ないと危ない。部屋に近所でデリバリーできる外食のチラシがたくさん置いてあったので、料理を宅配してもらう方が手軽かもしれない。
おひとりさま利用も可能な料金設定
同じ渋谷エリアで、平日午前中に絞れば、時間単価100~300円で利用できるマンション型貸し会議室がいくつかある。朝5時からやっているところもあるので、早朝に貸し会議室で作業してから出社する朝活利用とか、便利な使い方もできそうだ。この単価なら一人で書斎代わりに利用しても問題ない。
特に、カフェで作業するには人目をはばかる機密性の高い案件には適している。いまどき、スタバや楽天カフェではIT系の同業者が多いので、うかつに特許や新サービスの話ができない。雰囲気の良さや窓からの眺めはあまり期待できないが、周囲の目を気にせず集中して作業したいなら、おしゃれなカフェやコワーキングスペースより、格安マンション会議室がおすすめだ。