ヤフオクで3万円くらいで落札したヤマハのシンセサイザーMX49。
自分の実力的には廉価なカシオやヤマハ・ポータトーンのシリーズで十分だが、なんとなくボタンがいっぱい付いていてかっこいいシンセサイザーを試してみたくなった(そして結果的には高度な機能を使いこなせず宝の持ち腐れだと判明した)。
中古3万で買える本格シンセサイザーMX49
10年くらい前から、KORGのX50やローランドのJUNO-Dなど、重量5kgを切る軽量シンセサイザーが出回るようになった。JUNO-Diは乾電池でも動くという便利さだ。KORGの後継機KROSSシリーズも、電池駆動で5kgを切る軽さでうらやましい。
DTMをやりたい人は、パソコンとMIDIキーボードで足りるようになったので、シーケンサー内蔵の高度なシンセサイザーのニーズが下がったのだろう。バンド演奏が目的でスタジオやライブ会場に頻繁に持ち運ぶなら、キーボードは軽いに越したことはない。
かつて鈴木楽器のハモンドオルガンXB-2(重量13.5kg)を中古で買って、ハードケースに入れてスタジオに運ぶ苦行を行っていたが、なんと便利な世の中になったものだ。XB-2はドローバーに埃がたまるし、チープな木製パーツの突板が剥がれてきて、ろくなことがなかった。しかし、トーンホイールのシミュレーションやレスリースピーカーの回転数制御などマニアックな機能を備え、木製筐体の渋い外観はオルガン好きにはたまらない魅力だ。もうオルガンしか弾かない、定住して二度と動かさないと決意したら、鈴木楽器のSK2とか鍵盤2段構成のハモンドオルガンを手に入れてみたい。
とはいえ、趣味のキーボードに何万円もかけるつもりはなかったので、中古のシンセサイザーでわりと安く市場に出回っていた、ヤマハのMXシリーズを選んだ。MX49はMX61よりさらに安かったが、49鍵盤でも演奏中にオクターブボタンを押せれば、それなりに弾けるかと思った(そして実際は不便だと思い知った)。
ヤフオク中古で入手したMX49は重量3.8kg。49鍵だがこのランクの製品群の中ではダントツに軽い。
楽器は手軽でお金のかからない趣味
鴨長明は琵琶の名手として知られ、方丈記の挿絵にもたいてい楽器が置かれている。吉田兼好が楽器の演奏に長けていたという記述はないが、鴨長明と同じく和歌を嗜んでいたので、琵琶くらいは弾いていたかもしれない
お金がかからない趣味といえば、思いつくのは読書や楽器演奏だ。電子楽器は電力が必要だが、小型のキーボードなら50Wの太陽光パネルでもあれば日中の発電量で十分まかなえる。基本的にヘッドフォンで聞きながら練習できるので、楽器演奏不可な賃貸物件でもこっそり弾けば問題ないだろう。いずれ小屋暮らしを始めたら、手軽に部屋で演奏できて、一人でもわりと楽しめるシンセサイザーでもいじりながら過ごしたいと考えている。
小学生になる前に少しエレクトーンを習ったことがあり、学生時代はのりでバンドに参加したこともあるが、基本的に人前で演奏するのは苦手だ。数十年のブランクですっかりなまってしまったが、なんとなく楽譜は読める気がする。
いつか『ふしぎの海のナディア』のネモ船長のように、こっそりバッハを弾きこなせるようになるのが夢だ。ついでに最近亡くなった元ELPキース・エマーソンの冥福を祈って、タルカスのEruptionも最後まで弾けるようになりたい。左手のリフだけは何時間も練習したので体が覚えている。
ジョジョにも出てくる有名なタルカス。NHK大河ドラマ『平清盛』の挿入曲にアレンジされて、プログレファンの間では話題になった。
ジョン・ロードの死去に続いて、キース・エマーソン来日前の訃報に驚いたが、ロック界のオルガン奏者としては最もリスペクトする一人だ。マイク・ラトリッジやデイヴ・スチュワートなどカンタベリー系のチープなファズ・オルガンもよいが、やはり王道の図太いハモンド&レスリーは、ジョンとキース抜きには語れない。
中古KORG X50が17,800円
たまたまリサイクルショップの楽器コーナーを見たら、めずらしくKORGのX50が売りに出ていた。
年式相応に鍵盤が黄ばんでいるが、完動品で17,800円は安い。
X50は競合製品のRoland JUNO-Dより少し安かったが、ヤフオクでの中古流通量も減ってきて即決価格3万円が相場。掘り出し物が見つかれば、買っておいて損はないだろう。
…というかこれ買ってMX49は売ろうかな。思い付きで49鍵のモデルを買ってみたが意外と不便で、やはり61鍵がキーボードの標準仕様なのは、それなりに理由がある気がしてきた。