駆け込みOK!2016年のふるさと納税は還元率50%のモンベルで決まり

昨年は玄米数キロと、熊取町のツーリスト旅行券で済ませたふるさと納税。今年も年末が迫ってきて年収もほぼ確定したので、新たに換金性が高い商品が出ていないかチェックしてみた。自分が高級食材や体験系の返礼品に興味がない理由は下記の通り。

いろいろ調べて、今年はモンベルのポイントバウチャーを選んでみた。衣類やアウトドア用品など利用範囲が広い上に、寄付金額の50%という還元率が魅力だ。

ふるさとチョイス&Yahoo!公金払いで申し込んでから10日後のハイスピードで届いたので、12月に入ってから焦る前に、興味がある人はモンベルを検討してみてはいかがだろう。商品のラインナップが豊富なので、アウトドア愛好家に限らずポイントを有効活用できると思う。

長野県小谷村と大阪府千早赤坂村で還元率は同じ5割

長野県小谷(おたり)村と大阪府千早赤坂村の2つの自治体から入手できるが、寄付金額に対して50%の還元率は変わらないので、先に目についた小谷村の方を選択した。

ふるさとチョイスからYahoo!公金払いで決済できるので、クレジットカードのポイントも貯められて便利だ。ヤフーの方で残っていたTポイントも利用した。

モンベルのポイントがもらえる寄付金額は10,000円(5,000pt)から500,000円(250,000pt)まで幅広いが、今年は収入が低かったので予算枠をはみ出ないように1万円を2口申し込んだ。

わずか1週間で引換券到着。ネット経由でポイント加算

申し込んでからわずか3日で小谷村から寄付金の領収証明書が届いた。その後、7日後にモンベルクラブのポイント引換券も到着。引換券は簡単な封筒だが、書留配達で不在票があり、郵便局のゆうゆう窓口に受け取りに行った。

ここで注意点は、届くのはあくまで「ポイント引換券」であり、そのままモンベル店頭やネットショップで使えるわけではない。自分の場合は今年、ユースホステル割引利用のためユース提携のモンベルカードを作っていたので、こちらにポイント加算した。

モンベルストアに持ち込んでも、約30分でポイント利用できるようになるらしい。ネット経由の引き換えが面倒な人はお買い物の際に実店舗で加算してもよいだろう。

モンベルのウェブサイトにログインし、引換券に印字されたIDとPINコードを入力する。

このあたりはANAの株主優待で航空券を割引購入する方法と似ている。

引換券2枚で5,000ポイントの加算を2回繰り返し、引換券裏面の説明通り、1時間ほどでウェブサイト上の利用可能ポイントが10,000ポイント増えた。

ふるさと納税でモンベルクラブの年会費1,500円も無料に

モンベルクラブ会員になるには年会費税込1,500円が必要だが、ふるさと納税でポイントバウチャーをもらうと1年分の年会費も無料になるらしい。自分のユースホステル・コラボカードはどうなるのか気になったが、説明書きによると「通常年会費相当の1,500ポイント」加算になるようだ。

更新料の2,200円が先にキャッシュアウトするのは残念だ。それでもユースホステル会員の成人パスは新規登録2,500円、更新2,000円なので、モンベルカードと別に持つよりは有利である。ただ来年はユースを利用する予定が特にないので、通常カードに変更して、ふるさと納税特典で年会費無料にできないかモンベルに聞いてみたいと思う。

ビジネスマンにおすすめのダウンライナーコート

ふるさと納税で手に入れたモンベルポイントの有益な使い道を検討してみたい。モンベル会員になると、季節ごとに分厚い商品カタログが届く。ウェブショップより見やすくてページをめくるのが楽しみだ。

ビジネスマンに一押しのアイテムは、18,858円(税抜)の「ダウンライナーコート」。きわめてオーソドックスな見た目のステンカラーコートで、アウトドア向けのモンベル商品の中では、スーツの上に羽織っても一番違和感がない。

近年、街中で仕事着の上にダウンジャケットやマウンテンパーカーを着る人も増えているが、やはりスーツの上に羽織ってさまになるのはステンカラーかトレンチコート、望ましくは襟付きのチェスターフィールドコートである。

ダウンライナーコートの最大の売りは、胸元にmont・bellのロゴが「ない」ことである。モンベルは今やアウトドア業界のユニクロと化していて、山に登れば人とかぶりまくる。それほど高級ブランドではなく、アウトドアのイメージも強いので、機能性とコストパフォーマンスについては認めるものの、できれば職場の同僚や取引先に着ているのがモンベルであるのは知られなくないところだ。

その点、このコートはこの微妙なニーズを汲んでか、例外的に左胸にロゴがない(その代りポケット上部にこっそりブランド名のタグがある)。ただし、店頭でよく見るとフロントや袖のボタンにmont・bellとでかでか印字してあるのはいただけない。あくまでロゴで主張するモンベル…ボタンが気に入らなければ、マッキントッシュのとか無地のボタンを縫い替えればよいだろう。

また、モンベルのユーザ層は若干シニア寄りなためか、試着したところSサイズでもシルエットにゆとりがあった。男女兼用とはいえ女性には大きすぎるだろう。冬場にスーツの上に着るにはこのくらいのサイズ感でちょうどよいかもしれないが、ライナーのダウンベストを外して春・秋に羽織るにはぶかぶかでださくなると思う。

製品について調べていたら、なんとモンベルのダウンライナーコートがZOZOTOWNのEDIFICEショップで販売されていた。コラボでも別注でもない定価そのまま販売。

おしゃれなモデルさんに着せているが、やはりどう見てもシルエットが野暮ったく見える。いや、これはあえて狙った演出か?ナードファッションは、おっさんにはレベルが高くて難しい。

アウトドアブランドの機能性素材コートが気になる

去年、テントメーカーで有名な小川キャンパルがナノ・ユニバースとコラボした高機能コートを出していたが、3万円以上もしていただけなかった。今なら3WAYロングコートのグレー色のみ半額セールで売られているようなので、興味ある方は早めにどうぞ。将来プレミアがついて高く売れるかもしれない。

先日、冬用の分厚いウールのコートは着る機会が少なくなったので、ブックオフで中古売却してしまった。代わりを探すと、モンベルやエディ・バウアーなどアウトドアブランドのライナー付き2/3 in 1のステンカラーコートが、軽くてよさそうに思われてくる。

エディ・バウアーのジェットコミューターコートはモンベルに比べるとやや高いが、ライナーのダウンベストだけでも分離して着用できるので春~秋~冬の3シーズン着まわしせると思う。アウトドア志向のミニマリストとしては、こういう十徳ナイフ的な多機能製品にあこがれる。

モンベルのウィックロン製トランクスは地味に優れもの

コート以外のおすすめアイテムは、モンベル独自の機能素材Wickron製のトランクスだ。下着はユニクロや無印良品で安く間に合うが、トランクス型はみな100%コットン製である。通気性のいいトランクスでポリエステル素材のものを探すと、アウトドアブランドの商品しかない。

ウィックロンは速乾性のポリエステルだが、なぜか肌触りが綿のようでお気に入り。薄手で夏でも着やすく、Tシャツやトランクスを何枚か持っているが、汗をかいて毎日選択しても耐久性抜群である。

WIC.ライトトランクスは普通に買うと税抜き2,300円もするが、モンベルの中では投資する価値のあるユニークな商品だと思っている。

海外ハイブランドと機能同等で安いモンベルの魅力

キャンプ用品から衣服まで、アウトドア用品については幅広いラインナップを誇るモンベル。価格は決して安くはないが、パタゴニアやノースフェイスのような人気の海外ブランドに比べれば、同等のスペックでも若干廉価だと感じる。コールマンのように激安だが壊れやすいということはない(本格登山でなく日常用途やオートキャンプならコールマンで十分であるが)。

最近は自転車用のウェアだけでなく、本格的なカーボンロードバイクを数十万円で発売したり、モンベルの多角化はすさまじい。上場していないので株主優待はないが、スノーピークのように、株主様限定販売アイテムの「購入権」とかオリジナルキーホルダーとか、使えない優待を出すよりは、マイペースな経営で潔いと感じる。

伝説のモンベル創業者、辰野勇の「アイガー北壁」武勇伝

モンベル創業者の辰野勇(たつのいさむ)は、1969年に世界最年少でアイガー北壁を登頂成功するなど、筋金入りのクライマーだ。

市場に出回っていた粗悪品に嫌気がさしてオリジナル商品を開発するなど、パタゴニアのイヴォン・シュイナードと似たような創業ストーリーである。

スノーピークの社長も年間に相当の日数キャンプして自社製品のテストをしているようだが、そもそもグランピング志向のセレブ層がターゲットなので、同じアウトドアでも趣向が違うように思う。

辰野勇が登った『アイガー北壁』は2010年公開のフィリップ・シュテルツェル監督の映画をぜひ観てほしい。ドイツ版『八甲田山』という趣で、これから寒くなる季節に身を引き締めるには最適だ。

今年の冬は、ふるさと納税でモンベルのポイントをゲットして、ダウンやフリース製品を買ってぬくぬくと過ごそう。