トライアスロンへの依存度合いを判定する、セルフチェックリストを考えてみた。
トライアスロン依存度判定
質問
以下の10項目のうち、Yesと思うものを数えてください。
- 5kmくらいの距離なら「走っていこうかな」と考える
- 20kmくらいの距離なら「自転車で行こうかな」と考える
- ロードバイクで集団走行することに罪悪感を覚える
- ハンガーノックにそなえ、補給食を常に持ち歩いている
- 必須アミノ酸のBCAAを全種類言うことができる
- 健康診断で徐脈と診断されたことがある
- 服を着替えるのが人より早いといわれる
- 自衛隊や米軍基地に入ったことがある
- 出張にはシューズだけでなく水着も持って行く
- アイアンマンと聞いて映画よりレースを思い浮かべる
診断結果
- Yesが0個…スプリント級。健康的な普通の人
- Yesが1~3個…オリンピック級。まだやり直せる
- Yesが4~6個…ミドル級。そろそろ危ない
- Yesが7~9個…ロング級。立派な鉄人
- Yesが10個…KONA級。もはや手遅れ
レースや練習でトライアスリートに会うと、こうした日頃のあるあるネタで盛り上がる。長時間の練習を要するエクストリームなスポーツなので、日常的な習慣や体質まで似通ってくるようだ。自分でやってみると8項目あてはまった。
トライアスロン依存症
振り返ってみると、トライアスロンというスポーツには中毒性がある。ランナーズハイより強力な脳内物質が出続けているのだろう。練習のプロセスによる行為依存の可能性もある。
知らないうちにのめり込み過ぎると、健康を害するだけでなく、お金や時間をつぎ込み過ぎて生活が破たんおそれがある。
トライアスロンはマラソンより間違いなく機材やレースにお金がかかる。借金してまでパーツを買ったり、高額な参加費を捻出するようになると重症だ。2019年5月にWHOが国際疾病として認定した「ゲーム障害」の基準を参照すると、
- トライアスロンをする時間や頻度を制御できない
- トライアスロンが他の関心事や行動に優先する
- 問題が起きても続ける
- 個人、家庭、学業、仕事などに重大な支障が出ている
という状態が12か月以上続くと危険サイン。ランニング中毒と同じくトライアスロン中毒が、いずれISDの疾病分類やDSMの診断基準に採用されたとしてもおかしくない。
運動しすぎて体を壊す
近年「ランニングのしすぎは体に悪い」という医療専門誌の報告が話題になっている。具体的な基準としては、以下の範囲を超えるとランニングによる健康増進効果はなくなり、かえって心筋梗塞のリスクが高まるそうだ。
- 走行距離が、1週間に32キロを超えない
- 走る速度が、時速8~11.2キロ
- 走る回数が、1週間に2~5回以内
秋津壽男 『長生きするのはどっち?』
3種目のクロストレーニングを行うトライアスロンでは、さらに心肺への負荷が高まるだろう。先日受けた健康診断ではついに脈拍が40を切り、「洞性徐脈も行き過ぎるとペースメーカーが必要になる」と医師におどされた。
いわゆるスポーツ心臓というのは、運動をやめれば普通の状態に戻せるらしい。有酸素運動のし過ぎで体内に活性酵素も溜まっていると思うので、せめて抗酸化作用のあるビタミンC・Eやカテキンを多めに摂取して、ガンの予防に努めたいと思う。