チューブレスタイヤのビードがどうしても上がらないので、あきらめてチューブを入れることにした。携帯ポンプでも難なくエアーを入れられたが、修理したサイドカット部分からチューブがはみ出て、またすぐパンクしてしまった。
これはもうタイヤの寿命とあきらめ、切り刻んで補修用のゴム片をつくってみた。パンク修理したタイヤとチューブの間に何か挟んでおけば、同じ部分がパンクするのを避けられるようだ。
チューブレスタイヤにチューブを入れる
修理したチューブレスタイヤに入れたのは、ボントレガーの安いチューブ。予備として3年間サドルバッグに入れっぱなしだったわりには、きれいな状態だ。その代り、素材は厚くていかにも重そうに見える。
バルブの長さは50mm以上あるものを選んでいた。リムハイト32mmのセミエアロなJetflyホイールにも、問題なく適合する。
長らくチューブレスだったので、タイヤにチューブを入れる作業は3年振り。
片方のビードをはめて、チューブを入れてからもう一方のビードをずり上げる。昔は素手ではめられるくらい練習したが、さすがに高耐久なX-Guardのタイヤは固くて無理だった。タイヤレバーを2本使っても、かなり根気がいる。
チューブを入れたら、ACORのミニポンプでも楽にビードを上げられた。タイヤがピキピキ鳴って膨らみ、ビードがバコッと溝にはまるのは爽快だ。
さすがに最後の方は体重をかけないとハンドルを押し込めなかったが、6気圧までは入れられた。極小サイズにしてはスタンドとゲージも付いた便利なポンプといえる。
チューブレス状態で乗るなら空気圧は低めでよいが、チューブを入れるなら高圧にしたい。X-Guardは800kPa/115PSIまで対応している。
サイドカットがまた裂けた
ビードは上がったが、パッチを貼ったサイドカットの修理個所が今にもはちきれそうになっている。さらに空気を入れたら、中のチューブが押し出されて餅のように膨らんできた。
とりあえずこの状態で試走してみたら、数100メートルも行かないところであっけなくパンクしてしまった。タイヤを外してみると、案の定サイドカットを直したパッチが裂けて、チューブも同じ部分に穴が開いている。
さすがに今回はマルニの厚いパッチも役に立たなかったようだ。釘が刺さったというより、5mmくらいタイヤが切れてしまっていた。サイドカットをパッチで修理するのは、そもそも無理だったのかもしれない。
廃タイヤからゴム片をつくる
調べたところ、サイドカットの修理部分を補強するにはゴムの切れ端や厚紙が有効らしい。回転するタイヤ内に異物を入れるのは抵抗があるが、そうすれば今回のようにチューブがはみ出るのを防げる。走行感が損なわれ重量バランスも崩れるので、あくまで応急処置としてのテクニックだ。
X-Guardのトレッドはまた持ちそうだが、サイドカットをまたふさいでもチューブを入れるなら余計な補強が必要。とはいえチューブなしではビードを上げられる気がしない。結局、パンクの不安をかかえたまま乗り続けるのも嫌なので、タイヤごと買い替えることにした。5mmも裂けてしまったタイヤは、もう寿命なのだろう。
今後似たようなトラブルが発生したときにそなえて、タイヤを捨てる前に補修用パーツをつくっておいた。
この切れ端をチューブとの間に挟めば、タイヤが大きく裂けても自走して帰れるかもしれない。多少かさばるが、お守りとして携帯工具に入れておくことにした。
いろいろ試して、結局タイヤが廃棄処分になってしまったのは残念だ。その代り、パンク修理の勉強にはなった。X-Guardの使用感は悪くなかったので、次に買うタイヤも高耐久なものを選びたい。同じIRCから買い足してもよかったが、ためしに評判のいいコンチネンタルを買ってみることにした。