トライアスロンのレース用に、ショートテール・セミエアロのヘルメットを買い足そうか悩んでいる。GIROのAir Attack Shieldは高根の花だったが、METからもう少し安い製品が出てきた。
長年着用しているOGKの安いヘルメット。そして下見した購入候補のエアロヘルメットについてまとめてみたい。
8年使ったOGKの廉価ヘルメット
ヘルメットはこれまで、OGKの名前もわからない5千円くらいのモデルを着用していた。廉価品だがJCF(日本自転車競技連盟)公認規格のシールが貼ってあり、レギュレーションの厳しいロングのレースにも出られる。
はじめて昭和記念公園のスプリントレースに出た際に、ヘルメット必須だったので東急ハンズの自転車売り場で買ったものだ。まだロードバイクも持っておらず、ヘルメットとサイコンだけ揃えて街乗り用の自転車で出場した。
その後ロゴのシールや塗装が剥がれてみすぼらしくなったが、本体やベルトに不具合は生じていない。内側に貼るクッションパーツも、予備が付いてきたので十分間に合っている。
毎回使う度にベルトが汗臭くならないよう、石鹸で丸ごと洗っている。雑な使い方をしてきたが、さすが定評あるOGK。まだ何年も使えそうなくらい頑丈だ。
ただし1万円以下の格安製品とあって、外観のデザインはいまいち垢抜けない。購入時は「丈夫な方がよいだろう」と思って、見た目が一番ごついヘルメットを選んだ。側面の厚みが大きく安全性は高いと思うが、もろにキノコ頭になる。
幾多のレースに出場して、ゼッケンシールの跡がベタベタ残ったヘルメット。シール剥がしの溶剤で取り除こうと思ったが、塗装がさらに傷みそうでためらわれる。
汚れが目立ちにくそうなブラック色を選んだが、夜間の視認性を考えると目立つ色の方がよかった。ジャージの色と同じく、ヘルメットも白や黄色の方が安全だと思う。
フレームより投資効果の高いアイテム
トライアスロン用の装備というと、高速巡行時の空気抵抗を減らすエアロバーやディープリムのホイールがまず思い浮かぶ。平べったい形状をしたTTバイクに、思い切り前傾姿勢でまたがるというイメージだ。
ただし1台のバイクでヒルクライムやエンデューロに出ようと思うと、ブルホーンハンドルのTTバイクは規定を外れてしまう。平地走行と登坂性能はトレードオフなので、思い切りエアロ仕様に振ったバイクで山を登るのはつらいはず。下りも前傾しすぎて怖そうだ。
エアロバーやホイールより容易に交換できて、費用対効果が高いといわれるアイテムがスキンスーツとヘルメットだ。
前方投影面積からすると、バイクのフレームより人体の方が大きい。ピタピタのスキンスーツがベストだが、そこまで行かなくてもショートスリーブのトライスーツで恩恵は受けられる。
普段の練習用には締め付けのゆるいサイクルジャージを着ている。そしてレース本番で2XUのコンプレッションウェアを着ると、バイクパートの速度向上を実感できる。ただし袖がない分、日ごろさらしていない肩まわりがもろに日焼けしてしまう。
ショートテールのエアロヘルメット
数年前にGIROのAir Attack Shieldが発売されてから、後頭部が長くないショートテール型のエアロヘルメットが普及してきた。エイリアン型のヘルメットより空力性能は劣るが、練習やヒルクライムにも兼用できる「セミエアロ」というコンセプトは魅力的だ。
しばらくすると、METからも2万円前後のRIVALEやMANTAという製品が出てきた。見た目は普通のヘルメットに近いので、どこまでエアロ効果が期待できるかわからない。眼鏡型のシールドを省いた分、GIROより安いのだろう。
先日見に行った「さいたまクリテリウム」にMETのブースが出ていた。見た目は手持ちのOGKより抜群にかっこよく、シルエットもコンパクトでキノコっぽく見えにくい。
リヴァーレとマンタでは穴の数が異なり、後者の方が空気抵抗が少なく価格もやや高くなる。この手のヘルメットは夏場に蒸れると聞くので、涼しげなリヴァーレと本格的なマンタのどちらを選ぶか悩ましいところだ。
迷っているうちにOGKからシールド付きの安いエアロヘルメット(AERO-R1)が発売されたので、結局そちらを購入することにした。