正丸駅から伊豆ヶ岳~子ノ権現へ登山。浅見茶屋・休暇村レビュー

梅雨の晴れ間に、正丸駅から伊豆ヶ岳~天目指(あまめざす)峠~子ノ権現(ねのごんげん)を経由して吾野駅に抜けるルートを歩いてみた。

ヤマレコ、伊豆ヶ岳

奥武蔵の人気ルートで距離は約10km。途中にはハードな岩場もあり、お寺の参拝、古民家カフェや露天風呂も楽しめた。

正丸駅~五輪山

スタート地点は正丸駅。休日の西武秩父線は朝7時台から登山客で混雑していた。

東飯能駅で八高線から乗り換える際、間違って逆方向の飯能行きに乗ってしまった。すぐ折り返したので時間のロスは少なかったが、飯能→東飯能と進んで西にUターンする路線がわかりにくい。

正丸駅

正丸駅からしばらく渓流沿いの林道を歩く。今日は途中の分岐から山道に入ったが、舗装路をそのまま進めば正丸峠につながるようだ。駅で降りる人は多かったが、山道は閑散としていた。秩父方面の山に向かう人もいるからだろう。

五輪山付近の道

途中で踏み後が不明瞭な林があったが、ロープを目印に上を目指せば問題なかった。その先の五輪山でしばらく休憩。

伊豆ヶ岳の男坂・鎖場

伊豆ヶ岳山頂にアプローチするには、男坂・女坂の2ルートがある。前者は急勾配の危険な鎖場だが、あえてそちらに挑んでみた。

勾配45度くらいある巨大な岩盤を、鎖とわずかな段差を手がかりにして登っていく。命綱はないので、滑落したら無事では済まない。途中で岩場を水平に移動する難所もあった。よく行く奥多摩~丹沢エリアの登山道では、ここまでハードな鎖場を経験したことがない。

伊豆ヶ岳の男坂

岩盤を登りきると北向きに絶好の眺望を拝めた。その後、岩場を少し歩いて伊豆ヶ岳の山頂(標高851メートル)に到着。

伊豆ヶ岳の山頂

この時期は木が茂っていて、残念ながら山頂からの眺めはあまりよくないようだ。

伊豆ヶ岳~天目指峠

伊豆ヶ岳から先は下り基調。途中、高畑山や中ノ沢ノ頭というピークで若干上り返しながら、杉林の安定した道を歩ける。

ほどなくして天目指峠の道路を横断。名栗湖から国道299号の秩父~飯能間に出られる峠で、ロードバイクでもたまに通る道。青梅から秩父に向かうなら、西側の山伏峠や有馬峠を経由した方が混雑する国道299号や正丸トンネルを走らなくて済む。

天目指峠

天目指峠の小屋の前には臨時のエイドステーションが設けられていた。秩父山地はトレランが盛んなエリアでもある。

子ノ権現

天目指峠から子ノ権現へ向かって坂を上る。時折、お寺の方から鐘の音が聞こえてきて、埼玉方面に眺望の開けたポイントもある。

子ノ権現

子ノ権現は足腰にご利益があるらしく、巨大なわらじが飾ってある。神奈川県足柄市の大雄山最乗寺にある巨大な下駄といい勝負だ。

子ノ権現の巨大わらじ

高台を上った先の展望台からは、スカイツリーも見ることができた。

子ノ権現からの眺望

子ノ権現の南側林道に出て、自転車乗りには有名な激坂を下見。以前、上ったときは必死すぎてまわりを見る余裕がなかった。局所的には28%、ラピュタ坂と同じくらいの斜度があるらしい。

浅見茶屋のつけうどん

子ノ権現から北に下りる舗装路をしばらく下り、途中から山道に入る。そのまま進むと吾野駅方面に向かう道路と合流。途中に浅見茶屋という名店がある。午後遅い時間にもかかわらず、登山客と車でやってくるお客さんで混雑していた。

浅見茶屋

江戸時代から残る古民家を改装したカフェで、うどんは手打ちの本格派。

浅見茶屋のうどん

竹の器に載せて運ばれてきた「つけうどん」は、少しくすんだ色が地粉風。いかにも武蔵野うどんらしい腰の強さを楽しめた。

休暇村の日帰り露天風呂

電車で帰る前に、国道299号沿いにある休暇村の日帰り風呂に寄ってみた。

近くにある宮沢湖温泉は1,000円だが、こちらは620円と安く利用できる。温泉ではないが露天風呂とサウナもあり、登山後の汗を流すにはちょうどいい。最終受付は16時とやや早かった。

休暇村

今日の気温は30度を超える予報だったが、山の上は風もすずしく快適な登山だった。伊豆ヶ岳は電車でのアクセスが便利。途中に鎖場や神社など見どころも多いので、観光を兼ねたハイキングにはおすすめといえる。