奥多摩の馬頭刈(まずかり)尾根経由で、御前山(ごぜんやま)まで17kmほど走ってみた。
武蔵五日市駅から「瀬音の湯」まで走り、帰りは「体験の森」経由で青梅街道に合流。最後に奥多摩駅の近くにある温泉施設「もえぎの湯」に寄ってみた。
武蔵五日市駅~瀬音の湯
武蔵五日市駅から馬頭刈尾根の入口がある「瀬音の湯」までは約4km。バスに乗るほどの距離でもないので、ウォーミングアップも兼ねて走ることにした。
しかし舗装路でトレランシューズのソールをすり減らすのはもったいない。そこで少々荷物は増えるがロード用のシューズで走り、登山道からトレイル用に履き替えることにした。
途中、黒茶屋前の神社で「のらぼうまつり」をやっていた。「のらぼう」という地元の野菜入り味噌汁が無料で振る舞われていたので、ご相伴にあずかった。
瀬音の湯に到着し、計画通りシューズを履き替え。無料の足湯も併設されているので、奥多摩登山の拠点として便利な施設だ。
馬頭刈山~富士見台
瀬音の湯から標高884mの馬頭刈山まで一気に登る。そこそこ傾斜がきついので、走れる区間は短い。
途中の吊り橋にサルがいた。奥多摩では鹿より多く見かけるので、めずらしくはない。近づくと向こうも寄ってくるが、エサをねだるというよりは攻撃的な雰囲気。刺激しないようにそっと通り抜けた。
鶴脚山を越えたあたりから道が険しくなってくる。ところどころ岩場や、急な階段もある。
富士見台で休憩。あいにく富士山は見えなかったが、ここから大岳山はよく見える。季節的に途中で雪が積もっていたら引き返す計画だったが、もう少し先に勧めそうだった。用意してきた玄米おにぎりと沢庵で昼食。
鋸山~御前山
大岳山は山頂付近の勾配がきついので、今日は登らなかった。南側の迂回路を通って、鋸山の方に向かう。
大岳山から鋸山までは、道幅も広く平坦で走りやすい。やはりハセツネ公式コースは毎年ランナーに踏み固められているからか、路面が安定しているようだ。
鋸山の山頂(標高1,109メートル)に登ってみたが、特に眺望もなく寂しいところだった。
以前、自転車で上った鋸山林道を横断。ここから御前山までは結構アップダウンがある。標高1,300mを超えると残雪が増えてきたが、トレランシューズでも何とか歩ける感じだった。
御前山の山頂に到着。標高は1,405メートル。ここもまわりに木が茂っていて、ほとんど眺望は拝めない。
体験の森~林道経由で下山
御前山を下りた先、「体験の森」経由で青梅街道に出ることにした。ハセツネコースを外れると、一気に道がさびれてくる。体験の森は北斜面ということもあり、落ち葉がぬかるんでいて滑りやすかった。
途中、道が不明瞭なところもあったが、沢沿いに下るルートだったのでだいたい方角はつかめた。地図とコンパス頼りに下りていくと、やがて散策路に合流。
舗装路の林道に出たところで、またロード用のランニングシューズに履き替え。
「体験の森」につながる林道は行き止まりなので、普段自転車で来ることはない。初めて通った道だが、途中には蕎麦屋や宿泊施設があった。
奥多摩駅近くの「もえぎの湯」
林道から青梅街道に出て、奥多摩駅まで約4km歩く。駅の近くにある温泉施設、「もえぎの湯」に寄ってみた。
瀬音の湯(大人900円)に比べるとキャパは小さいが、その分、料金は780円と若干安い。奥多摩駅から歩いて来られるので、観光客が多く洗い場に行列ができるほどだった。
サウナも水風呂もなくシンプルなつくりで、湯質はつるつる温泉と同じぬるぬる系。本家に比べると、ぬめりはやや弱い。入浴後は奥多摩駅まで歩き、JRで帰宅した。
奥多摩には他にも都民の森付近の「数馬の湯」など、温泉施設がいくつかある。小菅村や丹波山村など山梨県のエリアも含めるとその数は多い。
しかしロードバイクのツーリング中は、着替えを持ってくるのが面倒なので、なかなか立ち寄る機会がない。湯冷めする懸念もある。
登山で訪れる際は、多少荷物が増えても気にならないので、温泉を利用しやすい。そのままバスや電車で帰れば、風にあたって体が冷えるおそれもない。
今後もトレラン練習のついでに、奥多摩の温泉を開拓していきたいと思った。